ニッサン・ドライバー・デベロップメント・プログラム

ニッサン・ドライバー・デベロップメント・プログラム（NDDP）

ニッサン・ドライバー・デベロップメント・プログラム（NDDP）は、日産自動車によって提供される若手ドライバー育成のためのスカラシッププロジェクトです。その主な目的は、国際的に通用するドライバーを育成することです。2006年にトヨタやホンダがそれぞれ独自の育成プログラムを展開しているのに対抗して、日産も独自のプログラムを開始しました。

このナショナルなプログラムは、日産が推進する新しいジュニア・フォーミュラシリーズであるフォーミュラチャレンジ・ジャパン（FCJ）の立ち上げを契機に発足しました。以来、毎年数名の有望なドライバーを選出し、様々な支援を行っています。特に2007年以降は、FCJでの成績上位者に対して「日産アドバンススカラーシップ」を通じて、日本のF3選手権やSUPER GTへのステップアップを支援してきました。

NDDPは、2011年に全日本F3選手権・Nクラスに「NDDP RACING」として参戦を開始しました。この時、監督には長谷見昌弘が任命され、以降もプログラムの発展を牽引しています。2014年からは「B-MAX Racing Team with NDDP」として全日本選手権クラスに参戦し、より高いレベルの競技に挑んでいます。また、最初の頃はTOM'Sエンジンを使用していましたが、2016年からはフォルクスワーゲンのエンジンに切り替えられ、この期間の技術的な課題が解消されました。全日本F3選手権への参加は、2017年で一区切りを迎えました。

SUPER GTにおいては、2012年から2017年にかけてFIA GT3仕様のGT-Rを使用してGT300クラスに参戦しました。2018年からはGT500クラスにスイッチし、前年までのMOLAの参戦枠を引き継ぐ形で競技に臨みました。しかし、2019年には育成選手以外のドライバー2名が起用され、チーム編成に変化をもたらしました。

運営面においてはニッサンがチーム運営を外部委託し、2013年まではノバ・エンジニアリング、2014年からはB-MAX RACING TEAM、2022年からはNISMOが運営を担当しています。さらに、2024年にはエントラント名が「NDDP RACING」から「NISMO NDDP」に変更されることが決まっています。

加えて、日産は『グランツーリスモシリーズ』（SCEI）との提携を通じて、主に欧州で展開されているGTアカデミーとも連携しており、過去にはルーカス・オルドネスやヤン・マーデンボローといったドライバーがこのプログラムを通じて育成されています。これにより、より多様な才能が日産のドライバー育成に寄与し、未来のモータースポーツ界を支える人材の確保につながっています。

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