ニッチュー

株式会社ニッチューは、日本の独立系中堅鋳機メーカーとして、高度な技術力と革新的な製品開発で業界を牽引しています。そのルーツは、日本で初めてショット・ブラスト・ショットピーニング機器を開発した旧・日本鋳工に遡ります。1957年に倒産したこの旧・日本鋳工の労働組合を中心に、1959年に新日本鋳工株式会社として設立され、その後、株式会社ニッチューへと社名を変更しました。

旧・日本鋳工の技術者たちは、設立当初からその技術力を活かし、様々な分野で製品開発を行ってきました。特に、船舶、鉄道、自動車などの輸送機器向けの製品が主力であり、鉄道総合技術研究所と共同開発した鉄道車両用増粘着材噴射装置「セラジェット」は、JR各社や私鉄各社に広く採用されるなど、多くの実績を誇ります。また、ゴルフ場設備機械の国産化や、棒鋼材のデスケーリング機、自動ボンベブラスターなど、幅広い分野で革新的な製品を生み出してきました。

1960年には千葉県我孫子市に新工場を完成させ、機械生産を開始。その後も、技術提携や新技術の導入を積極的に行い、製品の高度化を図っています。1969年には、ロシア（旧・ソ連）よりF・S法砂処理造型技術を導入し、1978年には西ドイツのアイゼンベルグ・ビルト社と技術提携を結ぶなど、グローバルな視点での技術開発も進めてきました。

1990年代以降は、より高度な技術を必要とする分野にも積極的に進出しています。切削工具（超硬チップ）用ピーニングブラスト機や、油圧バルブ内面用自動エアーブラストマシン、半導体向けブラストマシンなど、精密機器分野での実績も多数あります。また、環境問題への意識の高まりとともに、塗膜変性処理（燻蒸処理）による塗装皮膜剥離処理方式や、重曹ブラストマシンなど、環境に配慮した製品開発も行っています。

2000年代に入ってからは、ISO9001認証を取得するなど、品質管理体制の強化にも力を入れています。また、海外展開も積極的に行っており、中国やタイに現地法人を設立し、グローバル市場での事業拡大を進めています。2007年には、ピーニング用ブラスト機の納入累計が600台を突破し、鉄道車両用増粘着材噴射装置「セラジェット」の納入累計は8000台を突破するなど、長年の技術開発と実績が評価されています。

現在では、本社を東京都台東区に置き、国内に複数の事業所と工場を展開しています。また、海外にも積極的に進出し、グローバルに事業を展開しています。株式会社ニッチューは、その高度な技術力と豊富な経験を活かし、今後も様々な分野で革新的な製品を提供し続けることが期待されています。

同社は、旧・日本鋳工のOBが設立したもう一つの会社、日本ブラストマシン株式会社（現JFEプラントエンジ）とも深い関わりがあります。これは、ニッチューが旧・日本鋳工の技術と精神を受け継いでいることを示す一つの側面と言えるでしょう。

主な製品

ショット・ブラスト・ショットピーニング機器
鉄道車両用増粘着材噴射装置「セラジェット」
ゴルフ場設備機械
棒鋼材デスケーリング機
自動ボンベブラスター
切削工具（超硬チップ）用ピーニングブラスト機
油圧バルブ内面用自動エアーブラストマシン
半導体向けブラストマシン
塗膜変性処理（燻蒸処理）装置
重曹ブラストマシン

事業所

国内
本社（東京都台東区）
神奈川事業所（厚木市）
名古屋営業所
大阪営業所
九州事業所（北九州市）
我孫子工場

海外
中国
タイ

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