ニューカレドニア駐屯フランス軍

ニューカレドニア駐屯フランス軍

ニューカレドニア駐屯フランス軍（FANC）は、フランス領ニューカレドニアにおける防衛と警備を担う軍事組織です。2011年に再編成され、拠点防衛支援群の下に組織されています。司令部はニューカレドニアの中心都市、ヌメアに位置しています。

編成

ニューカレドニア駐屯フランス軍は、准将以上の階級を持つ高等司令官の指揮の下に運営されています。この高等司令官はフランス統合参謀総長の直轄下にあり、またニューカレドニア政府の共和国高等弁務官の軍事顧問としての役割も果たします。部隊は陸軍、海軍、空軍、国家憲兵隊、そして適応軍役制度から構成されており、合計約2,000名の要員が各地に展開されています。

陸軍部隊

陸軍にはおおよそ800人から900人が駐屯しており、特に太平洋ニューカレドニア海兵歩兵連隊が重要な役割を持っています。この連隊は4ヶ月ごとに交代しながら勤務し、常勤の中隊も約2年間の任期で配属されています。

海軍部隊

海軍はヌメアのポワント・シャレクス海軍基地に拠点を置き、哨戒艦艇とともに海軍航空隊の航空機も配備されています。主要な艦艇としては、フロレアル級フリゲートが1隻、P400級哨戒艇が2隻、シャンプラン級戦車揚陸艦が1隻存在します。また、海上憲兵隊による巡視艇も活躍しています。

空軍部隊

ニューカレドニア駐屯フランス軍の空軍は、主に第376空軍分遣隊により運営されています。ここでは、CASA CN-235戦術輸送機が2機、ユーロコプター フェネックとSA 330プーマからなる4機の汎用ヘリコプターが駐留し、任務にあたっています。

国家憲兵隊部隊

県内に約760名の憲兵が展開されており、県憲兵隊の4個中隊や機動憲兵隊、さらには2機のヘリコプターも配備されています。

適応軍役制度兵

適応軍役制度に基づき、現地住民で構成されるニューカレドニア適応軍役兵群が編成されています。これにより、地元の若者たちを統合し、より強固な地域の防衛体制を築くことを目的としています。

任務

ニューカレドニア駐屯フランス軍の主な任務は、領土の主権と安全保障を維持することです。また、フランス領ポリネシアの部隊司令官との連携を図り、太平洋地域における対話への参加を目指しています。緊急時には災害救助や人道支援も行い、自国の国益に資する行動をとります。

海上では、違法漁業の取り締まりや海難救助に従事し、FRANZ協定に基づく自然災害対策にも参加します。実際には、2009年のサモア沖地震や2010年のトマス・サイクロンにおいて、積極的な支援活動を行いました。航空分野においても、住民援助が重要な役割を担っています。さらには、1999年の東ティモール国際軍への参加など、国際的な任務にも関与しています。

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