ニュージーズ (ミュージカル)

ミュージカル『ニュージーズ』：新聞少年たちの熱き闘いと友情の物語

1992年のディズニー映画を舞台化したミュージカル『ニュージーズ (Newsies The Musical)』は、アラン・メンケン作曲、ジャック・フェルドマン作詞、ハーヴェイ・ファイアスタイン脚本という豪華スタッフ陣によって誕生しました。1899年のニューヨークを舞台に、貧しい新聞販売少年たちの奮闘と、社会正義を求める彼らの熱い想いを描いた感動的な物語です。

初演からブロードウェイ、そして日本へ

2011年、ニュージャージー州のペイパー・ミル・プレイハウスで初演された『ニュージーズ』は、映画版の楽曲に加え、新たに書き下ろされた楽曲も取り入れられ、観客から大きな好評を得ました。その後、2012年にはブロードウェイに進出し、ネダーランダー劇場でロングラン公演を記録。ジェレミー・ジョーダンやキャラ・リンゼイら実力派キャストの熱演が話題を呼びました。ブロードウエイ公演は、500万ドルという製作費をわずか7ヶ月で回収するという快挙を達成し、ディズニーのブロードウェイ・ミュージカルの中でも最速の記録となりました。

ブロードウェイ公演後も、『ニュージーズ』の人気の波は留まることを知らず、ウエストエンドや全米ツアー公演も成功を収めました。そして2021年、ついに日本に上陸。日生劇場と梅田芸術劇場で上演された日本初演は、SixTONESの京本大我を主演に迎え、小池修一郎による演出、日本語訳、訳詞で、オリジナル版とは異なる独自の解釈を加えた、日本独自の『ニュージーズ』として高く評価されました。

2024年には、美 少年の岩﨑大昇を主演に迎えた新たな日本公演が予定されています。

ストーリー：新聞少年たちの反乱

物語は、1899年のニューヨーク。足の不自由な友人クラッチーと、いつかサンタフェへ行く夢を語る新聞販売少年ジャック・ケリーを中心に、貧しい少年たち「ニュージーズ」の日常が描かれます。彼らは、新聞販売を主な生計手段としていますが、新聞社による一方的な価格改定によって、生活の危機に瀕することになります。

これに抵抗しようと、ジャックはニュージーズを率いてストライキを決行。警察との衝突、逮捕、挫折など、困難が次々と襲いかかりますが、彼らの正義感と友情は揺らぐことなく、若い女性記者キャサリン・プラマーの協力を得ながら、巨大な新聞業界に立ち向かっていきます。

ミュージカルならではの華やかなダンスシーン、そして心に響く楽曲の数々によって、新聞少年たちの熱き闘いと友情、そして恋の物語が鮮やかに描かれています。

キャストと制作陣

『ニュージーズ』は、その歴史の中で数々の豪華キャストを迎えました。ブロードウェイ公演では、ジェレミー・ジョーダン、キャラ・リンゼイ、ジョン・ドゼットなどが重要な役割を演じました。日本公演では、京本大我、咲妃みゆ、松平健といった実力派俳優陣に加え、若手俳優も多数出演し、世代を超えた魅力的な舞台を作り上げています。

演出・日本語訳・訳詞は、日本のミュージカル界を代表する巨匠、小池修一郎が担当。彼の卓越した演出によって、『ニュージーズ』の物語は、新たな息吹を吹き込まれ、日本独自の魅力を放つ作品へと進化しました。

音楽と評価

アラン・メンケンの作曲による音楽は、時代を感じさせながらも、現代的なサウンドも取り入れ、ミュージカル全体の雰囲気を高めています。ブロードウェイ公演は批評家から絶賛され、数々の賞を受賞。日本公演でも、その高い完成度と、日本独自の演出による新たな解釈が評価され、読売演劇大賞優秀作品賞を受賞するなど、高い評価を獲得しました。

日本版の独自性

日本版『ニュージーズ』は、オリジナル版を忠実に再現しつつも、日本独自の演出、振付、ビジュアルコンセプトで制作されています。例えば、オーケストラピットからニュージーズたちが飛び出す演出や、京本大我による新たなジャック像の創造など、オリジナル版にはない独自の要素が盛り込まれています。これらの工夫により、日本版『ニュージーズ』は、オリジナル版とはまた違った魅力を持つ、独自の進化を遂げた作品となっています。

まとめ

映画、ブロードウェイ、そして日本と、世界中で愛されるミュージカル『ニュージーズ』。新聞少年たちの熱き友情、社会正義を訴える彼らの闘い、そして恋の物語は、時代を超えて多くの人々の心を掴み続けています。華麗なダンス、心に響く音楽、そして豪華キャスト陣の熱演は、観る者の心を揺さぶり、忘れられない感動体験を約束してくれるでしょう。

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