ニュージーランド準備銀行

ニュージーランド準備銀行（Reserve Bank of New Zealand, RBNZ）は、ニュージーランドの中央銀行であり、ウェリントンに拠点を置いています。その歴史は1934年のニュージーランド準備銀行法の制定と、同年8月1日の設立に遡ります。設立当初は、財務省が金融政策を所管していましたが、1989年の法改正により、その権限は準備銀行に移管され、政府100%所有の認可法人となりました。

組織と人事

準備銀行の最高責任者である総裁は、財務大臣によって任命され、5年の任期を務めます。2018年3月からはエイドリアン・オア氏が総裁を務めています。組織運営は、総裁、副総裁、総裁補佐2名、専任部長6名からなる上席管理委員会が行い、総裁と法人の監査は7名の非常勤理事が担当します。

主な任務と機能

ニュージーランド準備銀行法1989に基づき、準備銀行は以下の重要な任務と機能を担っています。

通貨発行権: ニュージーランドドルの発行と管理を行い、通貨の安定性を維持します。
金融システムの運営: 金融システムの効率的かつ円滑な運営を監督し、安定した金融環境を維持します。
金融政策の策定: 物価安定を最優先とし、インフレターゲットを設定、政策金利（公定現金率: OCR）を操作することでインフレを抑制します。現在のインフレターゲットは1～3%です。
金融機関の監督: 主要5大銀行と登録金融機関20行の業務を監視し、金融システムの安定化を図ります。
外国為替管理: 外国為替市場の動向を監視し、必要に応じて介入を行います。


インフレターゲットを達成するために、準備銀行は公定現金率（OCR）を操作します。もし物価上昇率がインフレターゲットを著しく上回る状況が長期間続いた場合、総裁は財務大臣によって解任される可能性があります。

その他の活動

準備銀行のウェリントン敷地内には博物館があり、ニュージーランドの金融史、銀行の歴史、過去の通貨に関する展示を行っています。

総裁の選任は、推薦と公募によって行われます。公募は、フィナンシャル・タイムズ、エコノミスト、ウォールストリート・ジャーナルなどの国際的なメディアに求人広告が掲載され、国内外から最適な人材を募集します。総裁の給与は、2010年 - 2011年には600,000NZD（約4200万円）でした。

関連事項

ニュージーランド・ドル
ニュージーランド・ポンド（1840年 - 1967年）

外部リンク

ニュージーランド準備銀行公式サイト


この情報が、ニュージーランド準備銀行についての理解を深める一助となれば幸いです。

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