ニュースワイド 欽ちゃんのもっぱらの評判

『ニュースワイド 欽ちゃんのもっぱらの評判』とは

『ニュースワイド 欽ちゃんのもっぱらの評判』は、1987年10月2日から1988年4月1日まで、ニッポン放送系列で放送されていたラジオ番組です。萩本欽一さんがメインパーソナリティを務め、毎週金曜日の18:00から20:00までの2時間、生放送でお届けしていました。

番組の特徴

この番組の最大の特徴は、リスナー参加型の企画が豊富だったことです。全国のリスナーから電話で「個人的ニュース」を募集し、採用されると本職のアナウンサーがニュースとして読み上げるというユニークな内容でした。また、リスナーが電話で萩本さんと直接話すコーナーも多く、テレビ番組『欽ちゃんのドンといってみよう!』のような、素人いじりやアドリブを交えた楽しいトークが展開されました。

番組の企画段階では『欽ちゃんのドンナモンダイ』という仮タイトルが付けられていました。萩本さんがニッポン放送でパーソナリティを務める番組としては、1979年から1984年まで放送された『欽ちゃんのここからトコトン』以来でした。この番組以降、萩本さんがメインとなるラジオ番組はしばらく途絶えますが、約19年後の2007年に『欽ちゃんのドンといってみよう!野球盤』が放送されました。

また、番組終了直後の1988年4月からは、当番組をテレビ化したような内容の『欽ちゃんの気楽にリン』、『欽きらリン530!!』が日本テレビ系列で放送されました。

出演者

萩本欽一（メインパーソナリティ）
西田麻里（アシスタント、当時ニッポン放送アナウンサー）
桜庭亮平（ニュース読み上げ担当、当時ニッポン放送アナウンサー）
井土厚（取材担当、当時ニッポン放送報道部記者）
関くん（フルネーム不明、ニュースへの茶々入れ役）

ゲスト出演者

関根勤
佐野量子
逸見政孝（当時フジテレビアナウンサー、個人ニュースの読み上げも担当）

各コーナーの紹介

18時台

オープニング
「トキのキンちゃん」の鳴き声で番組がスタート。「欽ちゃん」とかけたこの鳴き声は、番組のマスコット的存在になりました。
今日のメニュー（18:10〜18:20）
リスナーが電話で参加し、今日の夕食のメニューを野球の投球に見立てて報告するコーナー。スポンサーのファミリーレストランから食事券が贈られました。
花と涙のウィークエンド（18:10〜18:20）
週末を明るく過ごす人と暗く過ごす人を比較する電話トークコーナー。明るい週末は女性、暗い週末は男性の参加者が多かったようです。こちらも食事券が贈られました。
小堺一機の美女対談（18:20〜18:30）
小堺一機さんが週替わりの女性ゲストとトークするコーナー。このコーナー自体は帯番組として放送されていましたが、『もっぱらの評判』が放送されていない地域でも放送されていました。終了時に小堺さんが萩本さんに一言ネタを言うのが恒例でした。
口ぐせのコーナー（18:30〜18:40）
リスナーが身の回りの人の面白い口ぐせを紹介するコーナー。1987年末まで放送されました。
反逆のごあいさつ'88（18:30〜18:40）
普段使う挨拶を違う言葉で言うコーナーでしたが、実際には「間違い電話がかかってきた時の面白い対処法」を披露するコーナーに変わりました。
違いが分かる俺に聞け!（18:30〜18:40）
リスナーが似ているものの違いを説明するコーナー。ただし、内容はシャレが多く、萩本さんもその面白さを語っていました。
ハガキン（ハガキで欽ちゃん）（18:40〜18:50）
唯一のハガキ投稿コーナー。「もっぱらアンケート」や「会話ネタ」を募集。投稿数が少なかったため、番組予算内で希望賞品を贈る制度が導入されましたが、個人ニュースが多すぎたため、1988年3月4日に終了。以降は学校関連のニュース紹介に。

この後、産経新聞ニュース、交通情報、個人ニュースの一部紹介がありました。

19時台

ニッサン オールニッポン・シリトリグランプリ（19:00〜19:30）
リスナー参加型の電話しりとりコーナー。勝ち抜き戦で、5人勝ち抜くとチャンピオンになり、年度末のグランドチャンピオン大会に出場できました。
金曜日のみルールが異なり、抽選したテーマに沿って面白い言葉を言う形式でした。時間切れの場合は出演者協議で勝敗を決定していました。
1988年1月8日放送分から「秋田生まれのコンピュータ」が審判となり、女性出場者に甘い判定を繰り返すこともありました。
個人ニュース（19:30〜）
当番組のメインコーナー。リスナーから寄せられた個人的なニュースを紹介。週ごとに特集コーナーもありました。
井土厚さんによる外部中継もありましたが、毎回寒い場所に派遣されていました。後にスタジオ出演に昇格し、ニュースの追跡取材も行いました。
エンディング
その週のニュースを振り返り、「もっぱら大賞」を決定。投稿者には賞金が贈られました。

エピソード

ワンポイントニュース
「今日起きたら夕方だった」「今、うちの蕎麦屋はガラガラだ」のような簡潔なニュースが好評でした。特に蕎麦屋のニュースは電話取材も行われ、大賞を獲得しました。
ポチ・タマ・トキ
萩本さんがニュースの面白さを評価する際に使った言葉。「ポチ」は面白かったニュース、「タマ」はまあまあ、「トキ」はイマイチでした。トキは、オープニングに登場するキンちゃんのことです。受験ニュースでは合格が「ポチ」、不合格が「トキ」と呼ばれていました。
シリトリ・いきなり「ん」事件
シリトリグランプリで、お題が「出前で注文するもの」の時、女性が開始直後に「ラーメン」と言って負けてしまったエピソード。この女性は敗者大会で優勝しました。
シリトリ・仮装大賞後日談
萩本さんが仮装大賞でしりとりが得意な少女に負けた話をしました。
上海列車事故の影響
1988年3月25日の放送では、上海での列車事故の影響で、個人ニュースのコーナーが中止となりました。


『ニュースワイド 欽ちゃんのもっぱらの評判』は、リスナー参加型で、バラエティ豊かなコーナーが満載の、ラジオの面白さを追求した番組でした。萩本欽一さんの個性的なキャラクターとリスナーとの掛け合いが、多くのリスナーを魅了しました。

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