欽ちゃんのここからトコトン

欽ちゃんのここからトコトン

『欽ちゃんのここからトコトン』は、1979年10月から1984年3月にかけて、ニッポン放送系列でナイターオフ期間に放送されたラジオ番組です。お笑いタレントの萩本欽一さんがパーソナリティを務め、略称は「欽トコ」として親しまれていました。

番組概要

この番組は、萩本欽一さんの冠番組として、毎週土曜日の夕方に放送されました。番組の構成は、リスナーからのハガキ投稿を中心に、萩本さんがそれにユーモラスなツッコミを入れるというスタイルで、人気を博しました。これは、萩本さんが司会を務めていた人気テレビ番組『欽ちゃんのドンといってみよう!』のラジオ版とも言える内容でした。

各回にはテーマが設けられ、リスナーはそのテーマに沿ったエピソードやネタをハガキで投稿しました。投稿された内容は、面白さに応じて「松・竹・梅」というランク付けがされ、さらに面白いものには「松上」という評価が与えられることもありました。この評価方法は、テレビ版『欽ドン!』の評価システムをラジオに応用したもので、リスナーの参加意欲を掻き立てました。また、番組の企画の一つであった「良い子悪い子普通の子」というテーマは、後に人気を博したテレビ番組『欽ドン!良い子悪い子普通の子』の原案になったと言われています。

『欽トコ』の特徴として、リスナーが電話で番組に参加できる点が挙げられます。テーマに合わせた大喜利のような企画や、簡単なゲーム、また「エイプリルフール」の回では「嘘八百」にちなんで、嘘を800個言い続けるという企画など、様々な企画でリスナーが電話を通じて参加しました。番組の最終年度には、電話コーナーが中心となり、優秀な投稿者や電話出演者には賞金が贈られました。

番組には、毎回「アシスタント」と称するゲストが出演しました。特に、中原理恵さんは、番組での面白さが萩本さんに認められ、『欽ドン!良い子悪い子普通の子』の初期レギュラーメンバーに抜擢されました。番組中期から末期にかけては、『欽ドン!良い子悪い子普通の子』や『欽ちゃんのどこまでやるの!?』、『欽ちゃんの週刊欽曜日』といった萩本さんの人気番組の出演者がゲストとして多数出演しました。

出演者

萩本欽一
ニッポン放送の女性アナウンサー
ゲスト出演者（アシスタント）
中原理恵
関根勤
山口良一
西山浩司
小西博之
斉藤清六
わらべ

主なコーナー

オープニング・エンディング

番組のオープニングとエンディングでは、街行く人に番組タイトルを言ってもらうという企画が行われました。ニッポン放送の女性アナウンサーが「欽ちゃんの」と声をかけるものの、街の人が「ドンとやってみよう」や「トコトントコトン」などと正しく答えられないのがお決まりのパターンでした。

アシスタントクイズ

リスナーが電話で参加するクイズコーナーです。ゲストのアシスタントに関するクイズが出題されましたが、「西山浩司が子供のころになりたかった職業は」の答えが「人間」であるなど、ユーモラスで真面目なクイズではありませんでした。間違えた問題は、正解発表後に必ず次の出場者にも出題されるため、2番目以降の出場者は、番組を聴いていれば少なくとも1問は正解できる仕組みになっていました。正解後、萩本さんが「どうして分かったの?」と尋ねると、リスナーが「お隣からの回覧板に書いてあったから」などとボケた返答をするのが定番でした。このクイズ形式は、後にニッポン放送の番組『関根勤のTOKYOベストヒット』の「ワールドクイズ ザッツ芸能界」として流用されました。

関連番組

ニュースワイド 欽ちゃんのもっぱらの評判
『欽ちゃんのここからトコトン』終了後、ニッポン放送で1987年10月から1988年4月まで放送された、萩本欽一さんがメインの番組です。

『欽ちゃんのここからトコトン』は、ラジオというメディアを通じて、萩本欽一さんのユニークな視点とリスナーとの交流が楽しめる番組でした。リスナー参加型の企画やバラエティ豊かなコーナーが、多くのリスナーに支持されました。

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