ニューポール 27

ニューポール 27について

ニューポール 27（Nieuport 27）は、第一次世界大戦の最中に登場したフランスの複葉戦闘機で、設計者はギュスターヴ・ドラージュです。この機体は1916年前半に初めて姿を現し、ニューポール 11の後継機として位置づけられる一座席型の戦闘機です。ニューポール 27はその性能とデザインの面で注目されましたが、他の戦闘機と比べるといくつかの運用上の問題を抱えていました。

設計と開発

ニューポール 27の設計は、先代のニューポール 24の特性を引き継ぎつつも、丸みを帯びた後部胴体や新しい形状の尾翼を特徴としています。ニューポール 24で発生した尾翼の構造上の問題は解決され、27では標準的な形状となりました。ただし、当時の多くのニューポール機が高等練習機として運用されていたことから、エンジンの出力が何度か変更され、130馬力のル・ローヌロータリーエンジンが110馬力または120馬力のエンジンに置き換えられることもありました。

ニューポール 27の武装に関しては、主に機関銃が一挺のみ装備される仕様で、フランス軍では胴体上にヴィッカース同調機銃が、イギリス軍では上翼にルイス機銃が取り付けられました。装備を二挺に増やすことも試みられましたが、その場合、性能に悪影響を及ぼすことが多く、実際の戦闘能力は期待に反し、以前の型とそれほど大差のないものでした。

運用歴

ニューポール 27は1917年から1918年初頭にかけて、フランス航空隊やイギリス陸軍航空隊で使用されました。また、イタリア国軍にも供給され、ニューポール＝マッキ社でも一部が生産されました。しかし、1918年春には多くのニューポール機が前線から退き、フランス軍はSPAD S.XIII、イギリス軍はS.E.5aに切り替えました。最終的に、イタリア軍はニューポール 27に代えて、アンリオ HD.1を採用しました。アメリカ陸軍航空部は約120機のニューポール 27を購入し、主に練習機として活用しました。

この機体を使用した著名なパイロットには、フランスのエースシャルル・ナンジェッセがおり、彼の業績は広く知られています。1919年にはポーランドがニューポール 27を1機購入し、さらに運用国が広がりました。

性能と仕様

ニューポール 27は、以下の性能諸元を誇ります。

• - 乗員: 1名
• - 全長: 5.88 m
• - 全高: 2.44 m
• - 翼幅: 8.18 m
• - 空虚重量: 354 kg
• - 運用時重量: 544 kg
• - 動力: ル・ローヌ ロータリーエンジン 90 kW（120 hp）× 1

機体の性能面では、最大速度187 km/hを達成し、実用上昇限度は5,550 m、5,000 mまでの上昇率は約22分です。武装はフランス軍とイタリア軍用のヴィッカース同調機銃が1挺、イギリス軍用にはルイス機銃（フォスター銃架）を装備していました。

ただし、生産されたニューポール 27の大部分は武装を施されていない高等練習機として使用され、戦闘機として実際に運用されたのは限られた機体にとどまりました。

結論

ニューポール 27は、その設計や機体性能から当時の航空戦における重要な役割を担いましたが、最終的には新しい世代の戦闘機に取って代わられていきました。いくつかの国で使用された他、多くのパイロットによって愛された機体として記憶されるでしょう。

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