ニーダロス大聖堂

ニーダロス大聖堂：ノルウェーの歴史と信仰の象徴

ニーダロス大聖堂（ノルウェー語：Nidarosdomen）は、ノルウェーの古都トロンハイムにそびえ立つ、荘厳な教会建築です。1152年にノルウェー大司教座の大聖堂として設立され、宗教改革後はルーテル教会派の司教座となりました。ロマネスク様式とゴシック様式が融合した美しい建築は、北ヨーロッパ各地から信徒を集めた巡礼地としての歴史を物語ります。

戴冠式の教会としての歴史

かつてノルウェー国王の戴冠式は、ベルゲンやオスロで行われていましたが、1400年以降はニーダロス大聖堂がその舞台となりました。デンマークとの同君連合時代には中断されましたが、1814年の自治回復後に戴冠式は復活。1814年憲法には、ニーダロス大聖堂が国家の戴冠式教会であると明記されました。最後の戴冠式は1906年のホーコン7世のもので、その後憲法が改正され、戴冠式の条項は削除されました。現在、ノルウェー王の王冠は大聖堂に保管され、2006年からは常設展示されています。

オーラヴ王との繋がり

大聖堂は、1030年にスティクレスタズの戦いで命を落としたオーラヴ・ハーラルソンの埋葬地の上に建てられたと伝えられています。オーラヴ王は死後列聖され、ニーダロスへの巡礼が始まりました。

建設と修復の歴史

大聖堂の建設は1070年に始まり、1300年頃に完成しました。しかし、1327年と1531年の大火で大きな被害を受けました。特に、交差廊の西本堂は崩壊し、20世紀初頭まで再建されませんでした。1708年には石壁を除いて全焼、1719年には落雷による火災に見舞われました。1869年からは、主任建築家ハインリヒ・エルンスト・シルマーの指揮のもと、大規模な再建と修復が行われ、クリスチャン・クリスティによってほぼ完成。公式に完成したのは2001年です。現在も大聖堂のメンテナンスは続けられています。

荘厳なオルガン

大聖堂には2つの巨大なパイプオルガンが設置されています。北交差廊にあるメインオルガンは、シュタインマイヤーによって1930年に製作されたもので、125の音栓を備えています。1962年に西本堂へ移動する際に再建され、一部の音栓は新しい聖歌隊オルガンの製作に使用されました。また、古いバロック様式のオルガン（ヨーハン・ヨアヒム・ワーグナーが1738年から1740年にかけて製作）は、1993年から1994年にかけてJürgen Ahrendによって修復され、30個の音栓を備え、北交差廊のギャラリーに設置されています。

現代のニーダロス大聖堂

現在、ニーダロス大聖堂は人気の観光地として、多くの人々が訪れます。歴史的な巡礼路を辿り、この壮麗な教会を訪れる観光客は後を絶ちません。

聖歌隊

ニーダロス大聖堂聖歌隊
ニーダロス少年合唱団
ニーダロス少女合唱団
Schola Sancta Sunnivae

関連項目

Official webpage of Nidaros Cathedral and Archbishop's Palace
Nidaros Cathedral bells ringing (short video)
* Photographs

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