ニール・スミス (アメリカンフットボール)

ニール・スミスは、1966年4月10日、ルイジアナ州ニューオーリンズで生まれました。ネブラスカ大学で才能を開花させ、1987年にはオールアメリカンに選出されるほどの選手に成長しました。その実績が評価され、1988年のNFLドラフトではカンザスシティ・チーフスから1巡目全体2位という高い評価で指名を受け、プロの道へ進むことになります。

チーフスは当初、全体3位の指名権を持っていましたが、スミスの獲得を確実にするため、デトロイト・ライオンズとの交渉の末、トレードアップして全体2位の指名権を獲得しました。これは、チーフスがスミスにかける期待の大きさを物語っています。6フィート4インチ（約193cm）、260ポンド（約118kg）という恵まれた体格に加え、40ヤード走で4.55秒という俊足も兼ね備えていました。さらに、アームスパンは7フィート1.5インチ（約217cm）という驚異的な長さでした。

チーフスには1988年から1996年まで在籍し、その後、1997年から1999年までデンバー・ブロンコス、2000年にはサンディエゴ・チャージャーズでプレーしました。現役時代にはプロボウルに6回選出（1991年-1995年、1997年）され、1993年には15サックを記録してシーズンサック王に輝きました。ブロンコス時代には、第32回スーパーボウルと第33回スーパーボウルで2つのチャンピオンリングを獲得。1998年シーズンのディビジョナルプレーオフ、対マイアミ・ドルフィンズ戦では、79ヤードのファンブルリカバータッチダウンを挙げるなど、記憶に残るプレーを見せました。また、第32回スーパーボウルでは、彼のファンブルリカバーがブロンコスのFGにつながっています。

13シーズンの現役生活で、105サック、12ファンブルリカバー、1ファンブルリカバーTD、4インターセプト、1インターセプトリターンTDという記録を残しました。引退後は、アリーナフットボールのカンザスシティ・ブリゲイドの共同オーナーを一時務めました。2006年10月22日には、カンザスシティ・チーフスの殿堂入りを果たし、その功績が称えられました。

サックを挙げた際には、カンザスシティ・ロイヤルズの英雄、ジョージ・ブレットにちなんでバットを振る素振りをするパフォーマンスでファンを沸かせました。また、元チームメートのリッキー・シグラーと共にMiracle cars scamに巻き込まれ、50万ドルを損失したという苦い経験も持っています。アリーナフットボールリーグのカンザスシティ・ブリゲイドの共同オーナーとなったのは、ハリケーン・カトリーナの被害により、ニューオーリンズ・ブードゥーがシーズン参加を断念したことがきっかけでした。その代わりとしてチームが結成され、シーズン開幕のわずか数ヶ月前の出来事でした。

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