ネクセンタ・システムズ

ネクセンタ・システムズは、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンノゼに本社を構えるソフトウェア企業です。この会社は、ソフトウェア企業であるSilverback Systemsの創業者である、アレックス・アイズマンとドミトリー・ユスポフによって設立されました。

概要

ネクセンタ・システムズは、OpenSolaris、GNUユーティリティ、そしてUbuntuを組み合わせた「Nexenta OS」プロジェクトを主導し、これを基に商用化された主力製品「NexentaStor」を提供しています。NexentaStorは、ファイルシステムZFSをベースとしたストレージ専用OSであり、NASやSAN環境での利用を想定しています。このSDS（Software Defined Storage）ソリューションを用いることで、データセンターの運用コストを削減できるとされています。

沿革

ネクセンタ・システムズは、2005年9月26日にアレックス・アイズマンとドミトリー・ユスポフによって設立されました。2008年には、ストレージ専用OSである「NexentaStor」の提供を開始しました。2010年8月には、OpenSolarisのオープンソースプロジェクト廃止に伴い、Illumosオープンソースプロジェクトへ参加しました。

その後、2012年1月18日にシリーズCラウンドでMenlo Venturesなどから2,100万ドルの資金を調達しました。さらに、2013年2月27日にはシリーズDラウンドでFour Rivers Groupなどから2,400万ドルを調達しました。2014年12月4日には、日本法人であるネクセンタ・システムズ・ジャパン株式会社を設立し、日本市場への展開を始めました。

2014年8月30日には、シリーズEラウンドでDell Venturesなどから3,460万ドルの資金調達を実施しました。続く2015年4月28日には、シリーズFラウンドでDell Technologies CapitalやSierra Venturesから2,980万ドルを調達しました。2016年12月16日には、シリーズGラウンドでJavelin Venture Partnersから770万ドルを調達し、2017年11月28日にはコーポレートラウンドでSoftBankやJavelin Venture Partnersから2,000万ドルの資金を調達しました。

これらの資金調達を通じて、ネクセンタ・システムズは技術開発や事業拡大を加速させてきました。

製品と技術

ネクセンタ・システムズの主力製品である「NexentaStor」は、その基盤にZFSファイルシステムを採用しています。ZFSは高度なデータ管理機能を提供し、データの整合性や信頼性を高めることができます。また、SDS（Software Defined Storage）のアプローチを取り入れることで、ハードウェアに依存しない柔軟なストレージ環境を構築することが可能です。これにより、ユーザーはコストを削減しつつ、効率的なデータ管理を実現できます。

関連事項

Nexenta OS: ネクセンタ・システムズが開発したオペレーティングシステムで、NexentaStorの基盤となっています。
Illumos: OpenSolarisから派生したオープンソースのオペレーティングシステム。
OpenSolaris: Sun Microsystemsが開発したオープンソースのオペレーティングシステムで、後にOracleに引き継がれました。
ZFS: 高度な機能を持つファイルシステムで、データの整合性と信頼性を高める機能があります。

外部リンク

* Nexenta Systems - ネクセンタ・システムズの公式サイト

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