OpenSolaris
Open[Solaris]]は、サン・マイクロシステムズによって開始された、Solaris Operating Environment技術を基盤とするオープンソースプロジェクト、およびそのプロジェクトからリリースされるオペレーティングシステム]の名称です。混乱を避けるため、前者を「Open[[Solarisプロジェクト」、後者を「OpenSolaris」と区別して記述します。
Open[Solaris]]プロジェクトは、Solarisのオープンソース開発を目的として発足しました。世界各地でSolaris]のユーザーや開発者を中心としたユーザーグループやコミュニティが活発に活動していました。しかし、[[2010年8月13日、オラクル内部で回覧された文書を元にした情報が流出し、「OpenSolarisは公式に終了した」という表現が用いられ、混乱が生じました。その後、オラクルはオープンソース化自体は維持するものの、開発版コードの公開を中止することを明らかにしました。
この状況を受け、カーネルと関連ユーティリティ、すなわちOS/Net'>[2010年]]9月14日には、OpenSolarisのフォークとしてOpenIndianaプロジェクトが設立されました。OpenIndianaの目的は、OpenSolarisの後継となり、Solaris互換のフリーなOSを開発することです。ほぼ同時期に、[[Solaris]の完全なオープンソース化を目指すillumosプロジェクトも開始されました。OpenIndianaは将来的にこのillumosの成果物を活用する予定です。
OpenIndianaはオラクルの支援を受けておらず、この関係はRed Hat Enterprise [Linux]]とCentOSの関係に似ています（OpenIndiana自身のFAQでも同様の記述があります）。同プロジェクトは自らを「フォーク」ではなく「[[先割れスプーン]」と表現しています。
また、OpenSolarisの開発コードネームが「Indiana」であったことも、2010年後半の混乱に拍車をかける要因となりました。
2005年1月25日：OpenSolarisプロジェクト設立。サン・マイクロシステムズは1670件の特許をオープンソース化すると発表。
2005年2月：サン・マイクロシステムズがDTraceのソースコードを公開。
2005年6月14日：サン・マイクロシステムズがSolaris 10のソースコードを公開。
2005年11月16日：ファイルシステム「ZFS」のソースコードを公開。
2005年12月13日：サン・マイクロシステムズがBrandZ(Project Janus)を公開。
2008年5月5日：初のオープンソース版Solaris「OpenSolaris 2008.05」をリリース。
2008年12月11日：OpenSolaris 2008.11をリリース。
2009年6月1日：OpenSolaris 2009.06をリリース。SPARCプラットフォームに対応し、ZFSがSSDに対応。新機能としてProject Crossbowなどを追加。
2010年4月16日：オラクルがCD配布プログラムを廃止し、以降はダウンロードのみでの提供となる。
2010年4月時点：最新ビルドが開発中であったが、オラクルからのアナウンスはなく、OpenSolaris理事会との連絡が取れない状態となる。
2010年8月13日：OpenSolaris公式サイトのディスカッションエリアで、「OpenSolaris cancelled, to be replaced with Solaris 11 Express」という投稿がされる。オラクル内部文書を元にした情報であり、「OpenSolaris is officially now dead.」という表現も用いられる。
2010年8月23日：OpenSolaris運営委員会の議事録にて、コミュニティの運営をオラクルに返上するしかないという議論が行われたことが示される。
2010年9月14日：OpenSolarisの後継となるSolaris互換のフリーなOSを開発することを目的としたOpenIndianaプロジェクトの設立が発表される。
OpenSolarisは、OSI承認のCDDL(Common Development and Distribution License)を採用しています。これは、サン・マイクロシステムズが特許訴訟対策を考慮してMPL(Mozilla Public License)を修正したオープンソースライセンスです。
以下は、OpenSolarisに関連するプロジェクトやディストリビューションです。
SchilliX (OpenSolarisをLiveCD化したディストリビューション)
Belenix (OpenSolarisをLiveCD化したディストリビューション)
Nexenta OS (GNUプロジェクトのソフトウェアとSolaris、SunOSカーネルを統合し、Debianをベースとしたディストリビューション)
Jaris (OpenSolarisをベースにした日本発のクライアント向けディストリビューション)
Illumos - OpenSolarisの後継となったオープンソースのOS。
OpenSolaris公式サイト
OpenSolaris Project: 日本ポータル
* OpenSolaris – 概要 - サン・マイクロシステムズ
経緯
Open[Solaris]]プロジェクトは、Solarisのオープンソース開発を目的として発足しました。世界各地でSolaris]のユーザーや開発者を中心としたユーザーグループやコミュニティが活発に活動していました。しかし、[[2010年8月13日、オラクル内部で回覧された文書を元にした情報が流出し、「OpenSolarisは公式に終了した」という表現が用いられ、混乱が生じました。その後、オラクルはオープンソース化自体は維持するものの、開発版コードの公開を中止することを明らかにしました。
この状況を受け、カーネルと関連ユーティリティ、すなわちOS/Net'>[2010年]]9月14日には、OpenSolarisのフォークとしてOpenIndianaプロジェクトが設立されました。OpenIndianaの目的は、OpenSolarisの後継となり、Solaris互換のフリーなOSを開発することです。ほぼ同時期に、[[Solaris]の完全なオープンソース化を目指すillumosプロジェクトも開始されました。OpenIndianaは将来的にこのillumosの成果物を活用する予定です。
OpenIndianaはオラクルの支援を受けておらず、この関係はRed Hat Enterprise [Linux]]とCentOSの関係に似ています（OpenIndiana自身のFAQでも同様の記述があります）。同プロジェクトは自らを「フォーク」ではなく「[[先割れスプーン]」と表現しています。
また、OpenSolarisの開発コードネームが「Indiana」であったことも、2010年後半の混乱に拍車をかける要因となりました。
年表
2005年1月25日：OpenSolarisプロジェクト設立。サン・マイクロシステムズは1670件の特許をオープンソース化すると発表。
2005年2月：サン・マイクロシステムズがDTraceのソースコードを公開。
2005年6月14日：サン・マイクロシステムズがSolaris 10のソースコードを公開。
2005年11月16日：ファイルシステム「ZFS」のソースコードを公開。
2005年12月13日：サン・マイクロシステムズがBrandZ(Project Janus)を公開。
2008年5月5日：初のオープンソース版Solaris「OpenSolaris 2008.05」をリリース。
2008年12月11日：OpenSolaris 2008.11をリリース。
2009年6月1日：OpenSolaris 2009.06をリリース。SPARCプラットフォームに対応し、ZFSがSSDに対応。新機能としてProject Crossbowなどを追加。
2010年4月16日：オラクルがCD配布プログラムを廃止し、以降はダウンロードのみでの提供となる。
2010年4月時点：最新ビルドが開発中であったが、オラクルからのアナウンスはなく、OpenSolaris理事会との連絡が取れない状態となる。
2010年8月13日：OpenSolaris公式サイトのディスカッションエリアで、「OpenSolaris cancelled, to be replaced with Solaris 11 Express」という投稿がされる。オラクル内部文書を元にした情報であり、「OpenSolaris is officially now dead.」という表現も用いられる。
2010年8月23日：OpenSolaris運営委員会の議事録にて、コミュニティの運営をオラクルに返上するしかないという議論が行われたことが示される。
2010年9月14日：OpenSolarisの後継となるSolaris互換のフリーなOSを開発することを目的としたOpenIndianaプロジェクトの設立が発表される。
ライセンス
OpenSolarisは、OSI承認のCDDL(Common Development and Distribution License)を採用しています。これは、サン・マイクロシステムズが特許訴訟対策を考慮してMPL(Mozilla Public License)を修正したオープンソースライセンスです。
脚注
以下は、OpenSolarisに関連するプロジェクトやディストリビューションです。
SchilliX (OpenSolarisをLiveCD化したディストリビューション)
Belenix (OpenSolarisをLiveCD化したディストリビューション)
Nexenta OS (GNUプロジェクトのソフトウェアとSolaris、SunOSカーネルを統合し、Debianをベースとしたディストリビューション)
Jaris (OpenSolarisをベースにした日本発のクライアント向けディストリビューション)
Illumos - OpenSolarisの後継となったオープンソースのOS。
外部リンク
OpenSolaris公式サイト
OpenSolaris Project: 日本ポータル
* OpenSolaris – 概要 - サン・マイクロシステムズ
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