ノクドゥ伝

『ノクドゥ伝』：朝鮮時代のロマンティックな恋と陰謀が織りなす物語

『ノクドゥ伝』（原題：조선로코 —녹두전—）は、2019年に韓国のKBS2で放送されたテレビドラマで、全16話で構成されています。このドラマは、ヘ・ジニャンによる同名の人気ウェブ漫画を原作としており、朝鮮時代を舞台にしたロマンティックコメディです。

原作について

原作は、2014年からNAVERで連載されたウェブ漫画です。作者のヘ・ジニャンは、李氏朝鮮時代の文臣、鄭琢の日記『避難行録』の一節からインスピレーションを得て本作を描きました。特に、「1592年5月12日、大雨 / 巳時正三刻（午前10時頃）/ 王世子の嬪宮が出産された」という記述が、主人公ノクドゥの着想源となっています。原作は水墨画のような独特なタッチで描かれ、主人公たちの関係性と心理描写が丁寧に表現されている点が特徴です。骨太なストーリー構成と作品性の高さから、「名作ウェブトゥーン」として多くの読者に支持されています。

日本では、『ノクドゥ伝～花に降る月明り～』というタイトルで放送されています。

あらすじ

物語は李氏朝鮮時代、島で育った少年チョン・ノクドゥが、謎の武士集団に襲われたことから始まります。彼は逃亡の末、男子禁制の寡婦村に辿り着き、身を隠すために未亡人キム・ノクスンとして女装し、村に潜入します。そこで、妓房を経営するチョン行首の計らいで、妓生見習いの少女トン・ドンジュと同室で暮らすことになります。ある日、ノクドゥはドンジュに男であることを知られてしまいますが、彼女はノクドゥを助け、二人は次第に惹かれ合います。しかし、ドンジュに想いを寄せる王族チャ・ユルムが現れ、三角関係に発展します。物語が進むにつれて、ノクドゥの出生の秘密やユルムの隠された本性が明らかになっていきます。

主要な登場人物

チョン・ノクドゥ（キム・ノクスン）: チャン・ドンユンが演じる主人公。武術に長け、寡婦村に潜入するために女装します。
トン・ドンジュ: キム・ソヒョンが演じる妓生見習いの少女。過去に辛い経験を持ち、復讐を誓っています。
チャ・ユルム: カン・テオが演じる王族。ドンジュに恋心を抱き、ノクドゥの恋敵となります。
光海君: チョン・ジュノが演じる李氏朝鮮第15代国王。孤独な君主として描かれます。

ドラマの特徴

『ノクドゥ伝』は、ロマンティックコメディでありながら、サスペンスやアクション、そして歴史的な背景が巧みに組み合わさったドラマです。男装女子という設定や、個性的なキャラクターたちが繰り広げる予測不能な展開が見どころです。また、主人公たちの切ない恋模様や、隠された過去が明らかになる過程も見逃せません。原作のファンはもちろん、時代劇やロマンスドラマが好きな方にもおすすめの作品です。

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