ノブ・ハヤシ

ノブ・ハヤシ：逆輸入ファイター、白血病を乗り越えリングへ

ノブ・ハヤシ（本名：林 伸樹）は、1978年4月27日生まれ、徳島県徳島市出身のキックボクサーです。その闘志あふれるファイトスタイルから「逆輸入ファイター」として知られています。ドージョー・チャクリキ・ジャパンに所属し、数々の激戦を繰り広げてきました。

若き日の挑戦

小学校、中学校時代は剣道に打ち込み、高校入学後に佐藤塾で空手を始めました。高校1年生の夏休みには、早くもリングスで10日間の練習を経験するなど、格闘技への情熱を燃やしていました。

1998年、高校卒業後には単身でオランダへ渡り、ドージョーチャクリキに入門。入門からわずか1か月足らずでメジロジム主催の大会に出場し、1ラウンドKO勝利という衝撃的なデビューを飾ります。この勝利がきっかけとなり、名門チャクリキとの選手契約を掴み取りました。

K-1での活躍

1999年8月22日、K-1 JAPAN GP '99でK-1デビュー。準優勝という輝かしい成績を収め、K-1 GRAND PRIX '99開幕戦への出場権を獲得しました。しかし、1回戦で予定されていたアンディ・フグとの対戦は、練習中の左あばら骨骨折により無念の欠場となります。

2000年1月25日、K-1 RISING 2000で行われた「日蘭対抗戦」では、オランダ副将として天田ヒロミと対戦し、TKO負け。同年7月7日には、K-1 SPIRITS 2000で再びアンディ・フグと対戦し、KO負けを喫しました。この試合は、同年8月に急逝したアンディ・フグにとって、最後の試合となりました。

病魔との闘い、そして復帰

2004年6月26日、K-1 JAPAN GP '04で再び準優勝を果たします。同年9月には、ドージョー・チャクリキの正式認可を受け、東京都江東区に「ドージョーチャクリキ・ジャパン」をオープン。しかしその後、腰のヘルニアを発症してしまいます。

2009年1月、出場予定だった試合前の血液検査で急性骨髄性白血病に罹患していることが判明し、緊急入院。館長を務めるドージョー・チャクリキ・ジャパンは一時休館となりました。5回の抗がん剤治療を経て、2009年7月6日に退院。同年11月8日には、チャクリキ ファイティング カーニバル 2009で復帰し、角谷正義とエキシビションマッチを行いました。

しかし、2010年1月に骨髄性白血病を再発し、再び入院。それでも同年12月31日には、Dynamite!! 〜勇気のチカラ2010〜でジェロム・レ・バンナのセコンドとして姿を見せ、リング復帰への強い意志を示しました。

2013年11月3日、大阪はびきのコロセアムにて開催された「チャクリキ ファイティング カーニバル 2013」にて天田ヒロミと特別公開スパーリングを行い、4年ぶりのリング登場を果たします。2014年12月29日、「BLADE 1」にてムラット・エガンを相手に6年ぶりの本戦復帰。TKO負けを喫するも、白血病を克服してのリング復帰は多くの人々に感動を与えました。

社会貢献と引退

ノブ・ハヤシは、自身の経験を活かし、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。2015年3月15日には、自身が主催する「CHAKURIKI 1」を開催し、大会収益の一部を公益財団法人日本骨髄バンクに寄付。以降も、日本骨髄バンクへのチャリティ活動を継続的に行っています。

2024年2月21日、格闘技イベント『CHAKURIKI19』にて現役を引退。引退セレモニーでは、多くの格闘家仲間から祝福を受けました。その闘志と社会貢献への姿勢は、多くの人々に勇気を与え続けています。

人物像

アンディ・フグと最後に戦った選手として、ノブ・ハヤシは広く知られています。自身も白血病に苦しんだ経験から、病と闘う人々への支援に力を注いでいます。リング内外での彼の行動は、多くの人々に感銘を与え、希望の光となっています。

主な獲得タイトル

佐藤塾 POINT&KO 東京大会 優勝（1996年）
正道会館新人戦 ベスト4（1998年）
K-1 JAPAN GP 1999 準優勝
K-1 JAPAN GP 2004 準優勝

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