リングス

リングス (Fighting Network RINGS)

リングスは、日本の総合格闘技団体で、正式には「ファイティング・ネットワーク・リングス」と称されます。そのキャッチフレーズは「世界最強の男はリングスが決める」で、リングスはその名に恥じない数々の試合を提供してきました。

概要

リングスは、設立当初は前身団体の第2次UWFの影響を受けたスタイルから出発しましたが、時代の流れに伴い、徐々に総合格闘技色を強めていきました。スポーツとしての特性を重視し、審議委員制度やランキング制度も導入しました。

歴史

設立以前

1988年に第2次UWFが活動再開し、革新的な格闘技路線を打ち立てて高い評価を受けました。しかし、1990年に経営方針を巡る対立が生じ、前田日明は新たなプロレス団体の設立を決意します。

リングスの旗揚げ

1991年1月、前田は主力選手を招集し新たな団体を設立するも、一部選手の反対で思惑が狂い、UWFは解散となります。次に、リングスはWOWOWとの放映契約を結び、経済基盤を確立しました。前田は「格闘技ネットワーク構想」を掲げ、国際的に道場を展開し選手育成と興行を促進しました。最初に設立されたリングス・オランダを皮切りに、最終的には10か国以上に加盟団体を作るに至ります。

活動と選手育成

リングスは日本人選手の育成に力を入れ、正道会館との提携が成功を収めました。1991年から1993年まで、正道会館と連携して多くの選手がリングスで成長し、その中からK-1が誕生する土台も築かれました。次第に、前田の後を継ぐ世代や外国人選手が活躍し、煌びやかな時代を築きました。

王者の台頭

リングスのビッグタイトルやトーナメントも盛況をもたらし、多くの王者が誕生しました。1992年から1998年にかけての「メガバトルトーナメント」は特に名高く、1997年には軽量級ベルトが創設され、成瀬昌由が初代王者に輝くなど、数々の記録が生まれました。

前田日明の引退と競争

1999年の前田の引退以降、リングスは新興団体PRIDEに押され人気が低迷しました。総合格闘技色を強めた「リングスKOKルール」が導入されたものの、選手が次々とPRIDEへ移籍してしまいました。2002年にはWOWOWの契約終了に伴い、リングスは活動停止に追い込まれました。

海外ネットワークと団体再生

リングスは日本国内で活動を停止したものの、海外では大会が続けられていました。前田はHERO'Sのスーパーバイザーを経て、2008年には「THE OUTSIDER」を開催し、新たな挑戦を始めます。2011年、彼はリングスの再始動を発表し、アマチュア部門としての「THE OUTSIDER」を継続することとなりました。

ルールの変遷

初期のリングスは、第2次UWFのルールを中心にスタイルを形成しましたが、時と共にルールは厳格化されました。1999年以降は「KOKルール」に移行し、さらなる進化が促されました。再開後は、MMAの一般的なルールが採用されましたが、危険な攻撃は禁止されるなどの配慮がなされました。

結論

リングスは、日本の総合格闘技界において、歴史的かつ重要な役割を果たしてきました。数々の選手の成長と試合が語り継がれ、総合格闘技の発展に押し寄せた波紋は今も続いています。

もう一度検索