ノンサッチ (アルバム)

アルバム『ノンサッチ』について

『ノンサッチ』(原題: Nonsuch)は、イギリスのバンドXTCが1992年にリリースした10枚目のスタジオアルバムです。この作品は、名プロデューサーのガス・ダッジョンが手掛けており、彼はエルトン・ジョンなどの著名アーティストとの仕事で知られています。アルバムは、オックスフォードシャーのChipping Norton Recording Studiosで1991年の7月から10月にかけて録音されました。

音楽的特徴とテーマ

『ノンサッチ』は、メロディのポップさが際立っていますが、歌詞には社会批判が色濃く表現されています。このように、明るいメロディに対して重いテーマが反映されているため、聴き手に強い印象を与えるアルバムとなっています。また、このアルバムはXTCにとって活動休止に入る前の重要な作品でもあります。

アルバムのジャケットは、現在は存在しないノンサッチ宮殿のイラストが描かれており、タイトルの「ノンサッチ」は「無敵」という意味を持ちます。特に注目すべきは、収録曲の数です。このアルバムには17曲が収められており、オリジナルアルバムとしては最多の曲数を誇ります。

更に、初回プレスのCDにはクリヤケースに建物の印刷が施されており、インナージャケットには「XTC」と「NONSVCH.」の文字が設置されています。『ノンサッチ』はヴァージンレコードからの最後のリリースとなり、特別な意味を持つ作品となっています。

収録曲とミニアルバム

本作からは「デモトラックス」と呼ばれる5曲入りのミニアルバムもリリースされました。このミニアルバムは、発売された国によって収録されている曲が異なり、コレクターにとって非常に魅力的な一品となっています。ジャケットは図面の青焼きデザインで、それも興味をそそります。

レコーディングメンバー

『ノンサッチ』のレコーディングには、バンドのメンバーに加えて、多くの参加ミュージシャンが貢献しました。

• - アンディ・パートリッジ: ボーカル、ギター、ハーモニカ、タンバリン、パーカッション、シェイカー、シンセサイザー
• - コリン・モールディング: ボーカル、ベース、ギター
• - デイヴ・グレゴリー: ギター、キーボード、バック・ボーカル
• - デイヴ・マタックス: ドラム、タンバリン、サンプリング、シェイカー、パーカッション
• - ガス・ダッジョン: タンバリン、パーカッション、コーラス

その他にもフリューゲルホルンやトランペット、ヴィオラやチェロ、ヴァイオリンなど、多様な楽器が使用され、音楽に奥行きを与えています。

まとめ

『ノンサッチ』は、ポップでありながら深い社会的メッセージを持つアルバムとして、多くのリスナーに愛されています。また、収録曲の多様性やミニアルバムへの展開も、XTCの実験的な姿勢を示す証です。この作品はバンドにとって重要な位置を占めており、今もなお新しい音楽ファンに影響を与え続けています。

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