ノームコア (競走馬)

ノームコアとは

ノームコア（Norcore）は、2015年2月25日に北海道安平町のノーザンファームで生まれた日本の元競走馬です。その名は「究極の普通」という意味を持ちます。同馬は特に2019年のヴィクトリアマイルと2020年の香港カップでの勝利が注目されています。

馬名の由来

ノームコアという馬名は、「普通であることの極致」を表しています。落札者の池谷誠一氏が「値段も高くなかったし、普通の馬だと思っていた」という理由から名付けられました。彼は2016年にセレクトセール1歳馬市場でこの馬を2200万円（税抜）で購入し、育成が始まりました。

育成とデビュー前の経歴

育成はノーザンファーム早来の野崎孝仁厩舎で行われましたが、運動中に体質的な弱さが表れ、入厩時期が当初の予定より遅れてしまいました。しかし、2歳の4月ごろからの改善により、早めに入厩を果たしました。

競走生活

2歳（2017年）

ノームコアは美浦・萩原清厩舎に入厩し、7月16日の新馬戦でデビューしました。このレースでは2着馬に3馬身半の差をつけて勝利し、続くアスター賞でも圧勝しました。しかし、残念ながらレース後に骨折が判明し、長期休養を余儀なくされました。

3歳（2018年）

フラワーカップで復帰しましたが3着、その後のフローラステークスでも惜しくも2着でした。しかし、秋の紫苑ステークスで見事に勝利を収め、重賞初タイトルを獲得しました。このレースでは、後にレースレコードも樹立しました。残念ながら秋華賞は回避となりました。

4歳（2019年）

最初のレースである愛知杯では2着となり、次の中山牝馬ステークスでは7着と苦しみました。しかし、ヴィクトリアマイルでは素晴らしい走りを見せ、ダミアン・レーン騎手とのコンビでGI初勝利を達成。そのタイムは、芝1600mの世界レコードを更新するものでした。しかし、レース後に骨折が判明し、再び戦線離脱となりました。

5歳（2020年）

新年を迎えた後、初戦の高松宮記念では期待に応えられず13着に終わり、続いてのヴィクトリアマイルでは3着、安田記念でも4着と続きました。その後、2000mの札幌記念で久々の勝利を収めます。さらに、香港カップでは再び強い走りを見せてGI競走で2勝目を挙げました。

引退

2021年1月5日に競走馬登録を抹消し、現役を引退。その後はノーザンファームで繁殖牝馬としての新たな生活が始まりました。

血統

ノームコアの母はクロノロジストで、彼女も中央競馬での勝利を持ちます。特に注目すべきは、半妹のクロノジェネシスで、彼女は複数のG1タイトルを獲得しています。加えて、近親には多数の活躍馬が名を連ねています。

まとめ

ノームコアは、その名の由来通り「究極の普通」を体現しつつも、競走馬としては特別な瞬間を数多く持つ存在でした。引退後も彼女の血が次世代に受け継がれていくことが期待されます。

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