ノー・モア・ティアーズ (オジー・オズボーンのアルバム)

『ノー・モア・ティアーズ』は、オジー・オズボーンが1991年に発表したスタジオ・アルバムです。このアルバムは、彼の音楽キャリアにおいて重要なターニングポイントとなりました。

解説

本作では、モーターヘッドのレミー・キルミスターが4曲のソングライティングに関与しています。その中でも「ヘルレイザー」は、後にモーターヘッド自身もアルバム『マーチ・オア・ダイ』（1992年）でセルフカバーしています。2021年には、『No More Tears (30th Anniversary Expanded Edition)』が配信限定でリリースされ、オジーとレミーによるデュエットバージョンの「Hellraiser (30th Anniversary Edition)」が収録されました。

日本盤では、1991年当時に「ドント・ブレイム・ミー」「パーティー・ウィズ・ジ・アニマルズ」がボーナス・トラックとして追加収録され、全13曲入りのフォーマットで発売されました。その後、1997年の再発CDではこれらの曲が外されましたが、2002年のリマスター版で再び追加され、世界的に13曲入りのフォーマットとなりました。

収録曲「アイ・ドント・ウォント・トゥ・チェンジ・ザ・ワールド」は、第36回グラミー賞で最優秀メタル・パフォーマンス部門を受賞し、オズボーンにとって初のグラミー受賞となりました。この楽曲は、彼の音楽的才能と影響力を改めて示すものとなりました。

本作に全面参加したザック・ワイルドは、後に自身のバンド、ブラック・レーベル・ソサイアティにおいて「ノー・モア・ティアーズ」をセルフ・カヴァーしており、ライブ・アルバムなどで聴くことができます。ザック・ワイルドのギタープレイも本作の魅力の一つです。

また、オズボーンはこのアルバム発表時に引退を表明し、当時の日本盤の帯には「オジー・オズボーン物語（ストーリー）の最終章」と記載されていました。アルバムプロモーションのツアーも「ノー・モア・ツアーズ」と銘打たれましたが、後に引退を撤回しています。

収録曲

1. ミスター・ティンカートレイン - Mr. Tinkertrain
2. アイ・ドント・ウォント・トゥ・チェンジ・ザ・ワールド - I Don't Want to Change the World
3. ママ、アイム・カミング・ホーム - Mama, I'm Coming Home
4. ディザイア - Desire
5. ノー・モア・ティアーズ - No More Tears
6. S.I.N. - S.I.N.
7. ヘルレイザー - Hellraiser
8. タイム・アフター・タイム - Time After Time
9. ゾンビ・ストンプ - Zombie Stomp
10. A.V.H. - A.V.H.
11. ロード・トゥ・ノーホェア - Road to Nowhere
12. ドント・ブレイム・ミー - Don't Blame Me
13. パーティー・ウィズ・ジ・アニマルズ - Party with the Animals

これらの楽曲は、オジー・オズボーン、ザック・ワイルド、ランディ・カスティロの共作によるものが中心です。

参加ミュージシャン

オジー・オズボーン - ボーカル
ザック・ワイルド - ギター
ボブ・デイズリー - ベース
マイク・アイネズ - ベース
ランディ・カスティロ - ドラムス、パーカッション
ジョン・シンクレア - キーボード

『ノー・モア・ティアーズ』は、オジー・オズボーンの才能と創造性が結集した、彼のキャリアを代表する作品の一つと言えるでしょう。

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