第36回グラミー賞

第36回グラミー賞：映画音楽が彩った1994年の音楽シーン

1994年3月1日、ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催された第36回グラミー賞は、映画音楽が大きな注目を集めた年となりました。

『ボディガード』と『アラジン』の旋風

この年のグラミー賞は、映画『ボディガード』と『アラジン』のサウンドトラックが主要部門を独占する形となりました。ホイットニー・ヒューストンの「オールウェイズ・ラヴ・ユー」は年間最優秀レコード賞、アルバム『ボディガード』は年間最優秀アルバム賞を受賞。アラン・メンケンとティム・ライスによる「ホール・ニュー・ワールド」は年間最優秀楽曲賞に輝きました。

主要4部門の受賞者

年間最優秀レコード賞: 「オールウェイズ・ラヴ・ユー」 - ホイットニー・ヒューストン
年間最優秀アルバム賞: 『ボディガード：オリジナル・サウンドトラック』 - ホイットニー・ヒューストン他
年間最優秀楽曲賞: 「ホール・ニュー・ワールド」 - アラン・メンケン、ティム・ライス
最優秀新人賞: トニー・ブラクストン

その他の受賞者

ポップスでは、ホイットニー・ヒューストンが最優秀ポップ・ボーカル・パフォーマンス（女性）を、スティングが最優秀ポップ・ボーカル・パフォーマンス（男性）を受賞。「ホール・ニュー・ワールド」は最優秀ポップ・パフォーマンス（デュオもしくはグループ）にも輝きました。

ロック部門では、ミートローフが「I'd Do Anything For Love (But I Won't Do That)」で最優秀ロック・ボーカル・ソロ・パフォーマンスを、エアロスミスが「Livin' On The Edge」で最優秀ロック・パフォーマンス（デュオもしくはグループ）を受賞しました。

R&B部門では、トニー・ブラクストンが「Another Sad Love Song」で最優秀R&Bボーカル・パフォーマンス（女性）を、レイ・チャールズが「A Song for You」で最優秀R&Bボーカル・パフォーマンス（男性）を受賞しました。ジャネット・ジャクソンの「それが愛というものだから」は最優秀R&Bソングに選ばれました。

ラップ部門では、ドクター・ドレーが「Let Me Ride」で最優秀ラップ・ソロ・パフォーマンスを、ディガブル・プラネッツが「Rebirth Of Slick (Cool Like Dat)」で最優秀ラップ・パフォーマンス（デュオもしくはグループ）を受賞しました。

カントリー部門では、メアリー・チェーピン・カーペンターが「Passionate Kisses」で最優秀カントリー・ボーカル・パフォーマンス（女性）を、ドワイト・ヨアカムが「Ain't That Lonely Yet」で最優秀カントリー・ボーカル・パフォーマンス（男性）を受賞しました。

多彩なジャンルの受賞者

ジャズでは、ジョー・ヘンダーソンが「Miles Ahead」で最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・ソロを受賞。ラテンでは、ルイス・ミゲルが『アリエス』で最優秀ラテン・ポップ・アルバムを受賞しました。ブルースでは、B.B.キングが『ブルース・サミット』で最優秀トラディショナル・ブルース・アルバムを受賞しました。

特別賞

グラミー・レジェンド賞は、カーティス・メイフィールドとフランク・シナトラに贈られました。また、ミュージケアーズ・パーソン・オブ・ザ・イヤーにはグロリア・エステファンが選ばれました。

第36回グラミー賞は、映画音楽の隆盛とともに、多様なジャンルの才能が輝いた年として記憶されています。

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