ハイトビール

ハイトビール株式会社：韓国を代表するビールメーカー

ハイトビール株式会社は、韓国を代表するビール製造メーカーの一つです。その歴史は古く、1933年に日本のサッポロビールとアサヒビールの前身である大日本麦酒が、朝鮮市場向けに地元資本と共同で朝鮮麦酒株式会社を設立したのが始まりです。そのため、ハイトビールの製品ラベルには「since 1933」と記されています。

歴史

1934年には京畿道永登浦（現在のソウル市永登浦区）に工場が設立され、ビールの出荷を開始しました。1952年以降は「クラウン」ブランドを長らく使用していましたが、ライバルであるOBビールに国内シェアで大きく差をつけられていました。

しかし、1993年に「地下150m天然岩盤水で作ったビール」をキャッチフレーズに発売された「ハイト（Hite）」が爆発的なヒットを記録。これにより、OBビールを抑えて国内首位のビールメーカーとなり、1998年には社名も現在の「ハイトビール」に変更しました。

2010年8月には、ドライビールの『hite d（ハイト ディー）』を発売し、わずか44日間で1000万本を売り上げました。ハイトの成功後、OBビールもシェア奪還を目指して新商品を投入していますが、2010年現在もハイトビールは国内シェア1位を維持しています。また、2010年以降は日本など海外への輸出も行っています。

主な商品

ハイトビールの主力商品は、社名の由来にもなった「ハイト（Hite）」です。その他にも、ドライビールの「ハイト ディー（hite d）」、麦芽100%の「マックス（Max）」などがあります。

ハイト（Hite）: 氷点ろ過工法により、ビールの不純物と雑味を取り除いた生ビール。日本にも輸入されています。
マックス（Max）: 韓国で最初に発売された麦芽100%ビール『Hite Prime』をリニューアルした商品です。
ハイト ディー（hite d）: デンマークのDanbrew Alectia社との共同開発によって誕生したドライビールで、日本にも輸入されています。
S -プレミアム ライト ビール!（S -Premium Light Beer!-）: アルコール度数を3.8%に抑え、カロリーを他製品の3分の2に抑えたライトビールです。
Stout（スタウト）: 韓国唯一のプレミアム黒ビール。スタウトの名称ですが、下面発酵であり、ラベルには「LAGER TYPE」の表記があります。

日本向け商品

日本向けには、眞露株式会社（旧・眞露ジャパン）や川商フーズが以下の商品を輸入・販売しています。

THE HITE. ジンロ・ドラフト: クリアな味わいとのど越しの第三のビール。
ビッキー（Bikky）: フルーティーな香りのあるビールテイスト飲料。
プライムドラフト（Prime Draft）: レギュラー、グリーン、アルコールフリーの3種類があり、それぞれキレのある味わいやコクのある仕上がりを実現した第三のビールとビールテイスト飲料です。

韓国ビール市場における立ち位置

2016年現在、韓国のビールメーカーはハイトビールとOBビールのほぼ2社体制となっています。1994年には「CASS」ブランドの眞露クアーズが参入し一時3社体制となりましたが、1999年に眞露クアーズがOBビールに売却され、再び2社体制に戻りました。一方で、眞露クアーズの出資元であった眞露は、2006年にハイトビールに買収され、ハイト眞露となっています。

ハイトビールは、長年の歴史と革新的な商品開発によって、韓国ビール市場を牽引してきたリーディングカンパニーと言えるでしょう。

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