永登浦区

永登浦区の概要

永登浦区（ヨンドゥンポく）は、ソウル特別市の南西部に位置する地域です。この区は、特に町工場や小規模の製造業が多く見られ、地元経済の中心として重要な役割を果たしています。

歴史

永登浦区の歴史は非常に古く、高句麗の時代には「仍伐奴県」として存在していました。統一新羅時代には「穀壌県」という名前で知られ、高麗時代の頃には「衿州」という名に変わりました。さらに李氏朝鮮時代には「衿川県」となり、1795年には「始興県」、1895年には「始興郡」と改称されました。

1914年4月1日には京畿道の始興郡、安山郡、果川郡が合併し、始興郡が成立。1917年には始興郡北面の一部が分立し、永登浦面となりました。1931年4月1日には永登浦面が永登浦邑に昇格し、1936年4月1日には京城府に編入。1943年6月には京城府の永登浦区が成立しました。

戦後の1946年には、区内の「町」が「洞」に改称され、1949年には京畿道始興郡東面の一部を編入しています。1963年には様々な地域との統合が行われ、次第に現在の形に近づいていきました。1973年代にはさらにいくつかの洞が他地域に分割され、1977年、1980年にはそれぞれの地域との間で分割・合併が進みました。2008年には地名の整理が行われ、多くの洞が統合されています。

行政区画

2023年現在、永登浦区には18の洞が存在しており、区の行政はこの洞を基盤に行われています。区長は1995年以降に公選制が導入され、現在の区長は趙吉衡（チョ・キルヒョン）です。彼は新政治民主連合から選出され、任期は4年、継続在任は最大12年までと規定されています。

また、区議会は1991年に初代議会を発足させ、以後4年ごとに改選が行われています。議会は17人の議員による構成で、基本的に選挙区と比例代表から選出された議員で成り立っています。ソウル永登浦警察署と永登浦消防署が区内の安全を守っています。

姉妹都市

永登浦区は複数の姉妹都市を持っています。1995年には北京の門頭溝区、慶尚南道の固城郡と霊岩郡、忠清南道の青陽郡と友情の関係を築きました。また、2002年には日本の岸和田市との姉妹都市契約を結びました。

地理と交通

この区は漢江に接しており、汝矣島を含む地理的な特徴があります。また、交通の便も良く、韓国鉄道やソウル交通公社の各路線が通っています。特にソウル交通公社の2号線、5号線、7号線、9号線が区内に停車し、多くの市民が利用しています。

永登浦区は、歴史的な背景とともに、工業、行政、交通の多様性を備えた地域として、多くの人々に愛されています。

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