ハフナルフィヨルズゥル

ハフナルフィヨルズゥルは、アイスランドの首都レイキャヴィークから南へ約10kmに位置する港町です。その名は「港のフィヨルド」を意味し、天然の良港として古くから重要な役割を果たしてきました。人口は約3万人で、レイキャヴィーク、コーパヴォグルに次いでアイスランドで3番目に人口が多い都市です。

歴史

ハフナルフィヨルズゥルの歴史は古く、中世の土地記録や14世紀の旅行記にもその名が登場します。15世紀にはイギリス商人が進出し商業活動を行いましたが、すぐにドイツ商人が進出し、イギリス人は撤退しました。その後、1602年までハンザ同盟の商人が活動拠点としていました。デンマークがアイスランドとの交易を独占していた時代には、ハフナルフィヨルズゥルは最も繁栄した交易の中心地として栄えました。

1793年には、ビャルニ・シベルトセンがこの地に定住し、大規模な商業漁業を開始しました。彼の事業は国際取引や地場産業に大きな影響を与え、町の発展に貢献しました。その功績から、ビャルニは「ハフナルフィヨルズゥルの父」や「サービャルニ」として親しまれています。

1870年代にはアイスランドの漁業が大きく変化し、小型船から大型船へと移行しました。それに伴い、ハフナルフィヨルズゥルも急速に成長し、雇用が増加しました。1908年には自治体としての地位を得ています。

第二次世界大戦後には、より高性能なトロール船や動力船が導入され、1973年には最初の船尾トロール船が登場しました。現在、ハフナルフィヨルズゥルはアイスランド有数の漁業の中心地であり、最大の卸売市場としても知られています。また、活発な地元経済は漁業や貨物輸送と深く結びついており、アイスランドで2番目に取引量の多い貿易港となっています。

産業

漁業と貿易港としての役割に加え、ハフナルフィヨルズゥルではリオ・ティント・アルキャンによるアルミニウム精錬も行われています。精錬所は1969年に設立され、地域経済に貢献しています。

みどころ

ハフナルフィヨルズゥルは、アイスランドのロックンロールの中心地としても知られており、多くのバンドがこの地を拠点に活動しています。また、毎年ヴァイキング祭りが開催され、ヴァイキングの衣装を身にまとった人々が集まります。市内には地熱を利用した温水プールが3箇所あり、市民や観光客に親しまれています。

ハフナルフィヨルズゥルは、豊かな歴史と文化、そして美しい自然が調和した魅力的な都市です。アイスランドを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

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