ハング・アップ

マドンナ「ハング・アップ」：世界を席巻したダンスナンバー

「ハング・アップ」(Hung Up) は、2005年にマドンナが発表した楽曲で、アルバム『コンフェッションズ・オン・ア・ダンスフロア』からの最初のシングルとしてリリースされました。この曲は、マドンナのシングルの中でも特に商業的な成功を収め、全世界で900万枚以上を売り上げました。そのキャッチーなメロディーと中毒性のあるビートは、世界中の音楽ファンを魅了し、数々の記録を打ち立てました。

世界を魅了したメロディー

「ハング・アップ」の大きな特徴は、ABBAの1979年のヒット曲「ギミ！ギミ！ギミ！」のメロディーを大胆にサンプリングしている点です。マドンナは、ABBAに使用許可を得るために直接交渉し、熱意を伝えたと言われています。ABBAのベニーとビョルンは当初、自分たちの楽曲のサンプリングに消極的でしたが、マドンナの真摯な姿勢に心を動かされ、最終的に許可を与えました。もっとも、ABBAがサンプリングを許可したのは、この曲が初めてではなく、1996年にフージーズが「Rumble In The Jungle」で使用しています。

世界各国でのチャートを席巻

「ハング・アップ」は、その人気ぶりを反映して、世界43か国でチャート1位を獲得しました。これはポップ・ミュージック史上、最も多くの国で1位を獲得した楽曲として記録されています。アルゼンチン、オーストラリア、カナダ、イギリス、そして日本を含む世界中の国々で、この曲はチャートの頂点に輝きました。

アメリカでは、Billboard Hot 100で最高7位を記録し、マドンナはトップ10入りシングル数でエルヴィス・プレスリーと並ぶ記録を樹立しました。

日本での評価

日本でも「ハング・アップ」は大成功を収め、ダブル・プラチナに認定されました。ラジオのエアプレイランキングでは常に上位にランクインし、特にJ-WAVEの『TOKIO HOT 100』では、11週連続1位という記録を達成しました。これは、ホイットニー・ヒューストンの「オールウェイズ・ラヴ・ユー」と並ぶ快挙です。

楽曲のリリースから1年後も、着うたの音楽配信チャートにランクインし続け、その人気は衰えることを知りませんでした。また、ネットミュージックストアmoraの年間ダウンロードランキングでも洋楽部門で3位にランクインするなど、デジタル配信でも高い評価を得ました。

NHKの番組『東京カワイイ★TV』のテーマ曲としても使用され、幅広い層に親しまれました。さらに、バラエティー番組『SMAP×SMAP』では、マドンナ本人が赤いレオタード姿でダンスを披露し、大きな話題となりました。

「ハング・アップ」は、マドンナのキャリアにおける重要な楽曲の一つであり、その革新的なサウンドとキャッチーなメロディーは、時代を超えて愛され続けています。

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