ハンヌ・マンニネン

ハンヌ・カレヴィ・マンニネン：不屈のノルディック複合選手

ハンヌ・カレヴィ・マンニネン（Hannu Kalevi Manninen）は、1978年4月17日にフィンランドのラッピ州ロヴァニエミで生まれた、ノルディック複合とクロスカントリースキーの選手です。愛称は「ユヒス（Juhis）」で、その輝かしいキャリアは、数々の栄光と挑戦に彩られています。

ジュニアから世界の舞台へ

マンニネンは、早くからその才能を発揮し、ノルディックスキージュニア世界選手権では1994年から1996年までの3大会で、金メダル1個、銀メダル2個を獲得しました。1994年には、わずか15歳でリレハンメルオリンピックに出場し、その才能を世界に示しました。

世界選手権での活躍

1997年、マンニネンはノルディックスキー世界選手権4x5km団体で銀メダルを獲得し、オリンピック、世界選手権を通じて初のメダルを手にしました。その後も、1999年大会の団体、2007年大会の個人スプリント、団体で金メダルを獲得するなど、世界選手権で数々の輝かしい成績を収めました。2001年大会、2003年大会では銅メダルを獲得しています。

オリンピックでのメダル

オリンピックでは、1998年長野オリンピックの団体で銀メダル、2002年ソルトレークシティオリンピックの団体で金メダルを獲得しました。2006年トリノオリンピックでも団体で銅メダルを獲得しています。また、2002年ソルトレークシティオリンピックではクロスカントリースキーの個人スプリントにも出場し、8位入賞を果たしました。

ワールドカップでの圧倒的な強さ

マンニネンは、1993-94シーズンからノルディック複合・ワールドカップに参戦し、通算45勝を挙げました。2003-04シーズンから2006-07シーズンにかけては、個人総合4連覇を達成し、その強さを世界に示しました。これは歴代最多記録です。さらに、ホルメンコーレン・スキーフェスティバルの個人スプリント種目では、2002年、2004年、2005年の3度優勝しています。

念願の個人金メダル

長年の間、オリンピックや世界選手権でのメダルは団体種目に偏り、個人種目での金メダルには縁がありませんでした。しかし、2007年札幌大会の個人スプリント種目で、ついに念願の金メダルを獲得しました。この大会では、妹のピルヨ・ムラネンもクロスカントリースキーの4x5kmリレーで金メダルを獲得し、兄妹での金メダル獲得という快挙を達成しました。

引退、そして復帰

2008年3月に長男が誕生し、同年5月29日に30歳で現役引退を表明しました。引退後は、航空パイロットへの転身を希望していました。しかし、2009年8月に引退を撤回し、競技に復帰しました。復帰初戦となった2009年11月28日のクーサモでのワールドカップ個人第1戦で2位となると、翌11月29日の個人第2戦で通算46度目の優勝を果たしました。その後も、2010年バンクーバーオリンピックに出場するなど、精力的に活動しました。

バンクーバーオリンピックとその後

バンクーバーオリンピックでは、初戦のノーマルヒル+10kmで13位、団体戦では7位に終わりました。最後の種目となったラージヒル+10kmでは、前半ジャンプで16位と出遅れましたが、後半クロスカントリーでは4位のタイムで追い上げ、4位入賞を果たしました。2010年3月6日には、ラハティでのラージヒル+10kmでワールドカップ通算最多勝利を48（2位27回、3位15回）に伸ばし、ワールドカップ総合8位でシーズンを終えました。

再びの引退、そして現役復帰と引退

2010-11シーズンをもって再び引退しましたが、2017年1月に再び現役に復帰しました。2018年平昌オリンピックに出場しましたが、個人ノーマルヒルで23位となり、同年3月に三度引退を表明しました。

ハンヌ・マンニネンは、その類まれなる才能と不屈の精神で、ノルディック複合界に多大な貢献をしました。彼の功績は、今後も語り継がれることでしょう。

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