ラッピ州

ラッピ州は、かつてフィンランドに存在した州であり、フィンランド領ラップランド地方に位置していました。1938年にオウル州から分離して設置され、2010年に他の州と共に廃止されました。この州は、フィンランドの最北に位置し、最大の面積を誇っていました。州都はロヴァニエミでした。

ラッピ州は、その領域の半分以上が北極圏に位置するという地理的な特徴を持っていました。そのため、夏には白夜、冬には極夜といった特有の自然現象が見られました。また、オーロラ観測の名所としても知られており、多くの観光客が訪れていました。

行政区分としては、ラッピ県ただ一つで構成されており、ラッピ州とラッピ県はほぼ同一のものとして扱われることが一般的でした。そのため、行政運営も比較的シンプルに行われていました。

ラッピ州は、豊かな自然に恵まれており、トナカイの放牧や森林資源の活用が盛んでした。また、サーモンなどの魚介類も豊富で、地元の食文化に深く根付いています。観光業も重要な産業であり、サンタクロース村やスキーリゾートなどが人気を集めていました。

ラッピ州出身の著名人としては、以下のような人物が挙げられます。

ニルス＝アスラク・ヴァルケアパー：ミュージシャン、詩人。サーミの文化を世界に広めた功績で知られています。
アンディ・マッコイ：ロック・ミュージシャン。ハノイ・ロックスのギタリストとして活躍しました。

ラッピ州は廃止されましたが、その地域は現在もフィンランドの一部として、独自の文化と自然を守り続けています。観光地としての魅力も高く、多くの人々がその雄大な自然と文化に触れるために訪れています。

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