ハーバート・シュワーツ

ハーバート・ウッドワース・シュワーツ

ハーバート・ウッドワース・シュワーツ（Herbert Woodworth Schwartz、1857年12月4日 - 1921年10月30日）は、アメリカ合衆国出身のメソジスト派宣教師です。彼は、日本におけるキリスト教の伝道、教育、医療活動に大きく貢献しました。

生涯

シュワーツは、1857年にイリノイ州ウッドストックで生まれました。幼少期はニューヨーク州カナサレガで過ごし、ロチャペル神学校を卒業後、コートランド師範学校、シラキウス医科大学で学びました。1884年には、海外伝道のために宗教教育を学ぶ傍ら、医療活動にも従事しました。

日本での活動

1884年10月29日、シュワーツは日本に到着し、宣教師としての活動を開始しました。1885年9月には、県立宮城尋常中学校（現在の宮城県仙台第一高等学校）の英語教師として仙台に赴任しました。仙台では、英語研究会や聖書研究会を主宰し、学生たちへの教育と並行して伝道活動を行いました。この時期には、後に著名な教育者となる山鹿元次郎が日本語教師として仙台に滞在していました。

1886年2月からは、鈴木義一が定住伝道者として仙台に加わり、シュワーツの伝道活動を支援しました。同年、シュワーツ宅において、メリマン・ハリスの司式により、生江孝之、黒沢良平ら35名が洗礼を受け、仙台美以教会（現在の日本基督教団仙台五橋教会）が設立されました。これは、仙台におけるキリスト教の発展において重要な出来事でした。

1886年10月から1年間、シュワーツは仙台市で医療活動にも従事しました。その後、再び宮城尋常中学校の英語教師として教鞭を執りました。1888年10月からは、東京で2年間出版社主幹を務め、出版事業にも携わりました。

その後、シュワーツは仙台に戻り、弘前に転任しました。1890年からは東奥義塾の教師となり、1893年からは仙台区巡回長老司として、青森、弘前などを巡回し、伝道活動を続けました。

一時帰国と再来日

1898年、シュワーツは健康上の理由からアメリカに帰国し、オレゴン州ポートランドで医療活動に参加しました。しかし、日本の伝道への情熱は衰えることなく、1905年に再び来日し、松本で2年間伝道活動を行いました。1907年には弘前区宣教師となり、同年4月からは仙台区長を務めました。

その後

1916年、シュワーツは米国聖書会社の社長として横浜に滞在中に病に倒れ、アメリカに帰国しました。その後、ワシントン州のサナトリウムで療養しましたが、1921年10月30日に永眠しました。

ハーバート・ウッドワース・シュワーツは、教育者、医療従事者、伝道者として、日本のキリスト教の発展に大きく貢献しました。彼の功績は、今もなお語り継がれています。

参考文献
* 『日本キリスト教歴史大事典』教文館

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