ハーブ・エデルマン

ハーブ・エデルマン：多彩な才能で魅せたアメリカの俳優

ハーブ・エデルマン（Herb Edelman, 1933年11月5日 - 1996年7月21日）は、アメリカ合衆国出身の俳優です。その個性的な風貌と演技で、数多くの映画やテレビドラマに出演し、幅広い役柄を演じました。

若き日の葛藤と転身

1933年、ニューヨーク市ブルックリン区で生まれたエデルマンは、当初、獣医を目指してコーネル大学に進学しましたが、1年で退学。その後、アメリカ陸軍に従軍し、軍内のラジオ局FEN（現AFN）のアナウンサーを務めました。退役後、ニューヨーク市立大学ブルックリン校で演劇を専攻するも中退し、タクシー運転手やホテルのマネージャーなど、様々な職を経験しました。

俳優としての開花

1963年、マイク・ニコルズ演出のブロードウェイ舞台で端役として俳優デビューを果たします。翌年にはテレビにも進出し、1967年には『電撃フリント・アタック作戦』で映画デビュー。以降、映画を中心にキャリアを重ね、1974年にはシドニー・ポラック監督の映画『ザ・ヤクザ』で、高倉健や岸恵子とも共演しました。

テレビドラマでは、1987年と1988年に『ゴールデン・ガールズ』にゲスト出演し、プライムタイム・エミー賞にノミネートされるなど、高い評価を得ました。

国境を越えた活躍

エデルマンの活躍はアメリカ国内に留まらず、1979年には山田洋次監督・脚本、渥美清主演の映画『男はつらいよ 寅次郎春の夢』に、日本に馴染めないアメリカ人ビジネスマン、マイケル・ジョーダン（マイコー）役で出演。また、1984年にはジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、サモ・ハン・キンポー主演の香港映画『スパルタンX』にも出演するなど、国際的な舞台でもその才能を発揮しました。

私生活と晩年

私生活では2度の結婚を経験し、最初の結婚で2人の子供をもうけました。2度目の結婚相手は女優のルイーズ・ソレルでした。

1996年7月21日、慢性閉塞性肺疾患のためロサンゼルスで死去。62歳という若さでした。

主な出演作品

映画

電撃フリント・アタック作戦 (1967)
裸足で散歩 (1967)
おかしな二人 (1968)
ザ・ヤクザ (1974)
男はつらいよ 寅次郎春の夢 (1979)
スパルタンX (1984)

テレビドラマ

ハニーにおまかせ (1965)
0022アンクルの女 (1967)
スパイ大作戦 (1971)
刑事コジャック (1976, 1978)
チャーリーズ・エンジェル (1978)
ジェシカおばさんの事件簿 (1984 - 1995)
* ゴールデン・ガールズ (1985 - 1992)

ハーブ・エデルマンは、その独特な存在感と演技力で、多くの人々に愛された俳優でした。彼の出演作は、今もなお多くのファンを魅了し続けています。

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