バイオハザード: ザ・ファイナル

『バイオハザード: ザ・ファイナル』詳細解説

『バイオハザード: ザ・ファイナル』は、2016年に公開されたホラーアクション[[映画]]であり、カプコンの人気ゲーム『バイオハザード』シリーズを原作とした実写映画版の第6作目にして最終作です。監督・脚本はポール・W・S・アンダーソンが務め、主演はミラ・ジョヴォヴィッチが務めています。

概要

前作『バイオハザードV リトリビューション』から約4年ぶりの作品となる本作は、シリーズの原点回帰として、初期作品のようなホラー要素を強く意識した作りとなっています。物語は前作の直後から始まり、舞台はワシントンD.C.から、ラクーンシティと地下研究施設『ハイブ』へと移り、アリスとアンブレラ社との最後の戦いが描かれます。

3D映像の制作方法として、前作まではフュージョンカメラシステムが採用されていましたが、本作では初めてコンバージョン方式が採用されました。これにより、カメラワークの自由度が高まり、よりダイナミックな映像表現が可能になっています。

また、過去作にあったゲームシーンの再現は減少し、映画オリジナルの展開が中心となっていますが、舞台装置や演出には原作ゲームへのオマージュが多数散りばめられています。シリーズ最終作として、過去5作品のハイライトシーンも多く登場します。

主要人物としては、主人公のアリスに加え、クレア・レッドフィールドが再登場し、アルバート・ウェスカーも引き続き登場します。また、アンブレラ社の創設に関わるキーパーソンとして、ジェームズ・マーカスが映画に初登場し、彼と娘のアリシアがアリスの出生の秘密に深く関わります。さらに、過去作で死亡したはずのアイザックス博士が黒幕として再登場します。

クリーチャーは、アンデッド（ゾンビ）やケルベロスに加え、ポポカリム、ブラッドショット、ジュアヴォなど、原作ゲームに登場するクリーチャーも登場します。

あらすじ

物語は、荒廃したワシントンD.C.でアリスが目覚めるところから始まります。巨大なコウモリのようなクリーチャー「ポポカリム」との戦いを経て、アリスは廃墟の中でアンブレラ社の人工知能レッドクイーンと出会います。

レッドクイーンは、T-ウイルスを無効化する抗ウイルス剤がラクーンシティのハイブにあることを告げ、48時間以内に放出しないと人類が滅亡すると警告します。アリスはレッドクイーンを信用できないながらも、最後の希望を託してラクーンシティへ向かいます。

道中、アンブレラ社の隊員たちに襲われ、捕らえられてしまいますが、脱出してクレアや新たな仲間と合流し、ハイブを目指します。様々な罠を乗り越え、最終決戦に挑む中で、アリスは自身の出生の真実を知ることになります。

キャスト

アリス・アバーナシー: ミラ・ジョヴォヴィッチ演じる本作の主人公。元アンブレラ社の特殊工作員で、数々の戦いを生き抜いてきました。本作では、自身の出生の秘密を知り、最後の戦いに挑みます。
クレア・レッドフィールド: アリ・ラーター演じる女戦士。アリスの戦友であり、共にアンブレラ社に立ち向かいます。原作ゲームにも登場する人気キャラクターです。
ドク: オーエン・マッケン演じる生存者グループのリーダー。実はアンブレラ社のスパイで、アリス達を裏切ります。
アビゲイル: ルビー・ローズ演じる生存者の一人。機械に強く、様々なものを改造してアリス達をサポートします。
クリスチャン: ウィリアム・レヴィ演じる生存者の一人。疑り深い性格ですが、アリスを信頼して共に戦います。
コバルト: ローラ演じる生存者の一人。クリスチャンの恋人で、男勝りな性格です。
アレクサンダー・ローランド・アイザックス博士: イアン・グレン演じるアンブレラ社の創設者の一人。シリーズの黒幕であり、アリスの出生の秘密を知る人物です。
アルバート・ウェスカー: ショーン・ロバーツ演じるアンブレラ社の上級幹部。T-ウイルスによって強化された身体能力を持ち、アリスの宿敵です。
クローンアイザックス: イアン・グレン演じるアイザックス博士のクローン。オリジナルであると信じており、アリスに復讐を誓います。
チュウ司令官: イ・ジュンギ演じるアイザックスの部下。格闘術に長けていますが、アリスに敗北します。
アリシア・マーカス: ミラ・ジョヴォヴィッチ/エヴァー・アンダーソン演じるアンブレラ社の共同所有者で、ジェームズ・マーカスの娘。難病を患っており、アリスの出生の秘密に関わります。
ジェームズ・マーカス教授: マーク・シンプソン演じるアンブレラ社の創設者の一人。T-ウイルスの開発者であり、アリシアの父親です。
レッドクイーン: エヴァー・アンダーソン演じるアンブレラ社の人工知能。アリシアの少女時代の容姿をインターフェースとしています。アリスに協力し、アンブレラ社の計画を阻止しようとします。

登場クリーチャー

アンデッド/ゾンビ: T-ウイルスによって蘇った人間の成れの果て。本作では大量に登場し、アリス達を苦しめます。
ジュアヴォ・アンデッド: T-ウイルスの変異によって生まれたアンデッド。より醜悪な姿をしています。
ポポカリム: コウモリに寄生生物を寄生させた生物兵器。空を飛び、触手で攻撃します。
ケルベロス: T-ウイルスによって変異したドーベルマン。俊敏な動きでアリス達を襲います。
ブラッドショット: 人間をベースにした生物兵器。リッカーを彷彿とさせる外見をしています。

用語・舞台

アンブレラ社: 薬品製造販売を主とする多国籍企業。裏では生物兵器の開発を行っています。
T-ウイルス: アンブレラ社が開発したウイルス。死んだ細胞を活性化させますが、アンデッド化の副作用があります。
風媒の抗ウイルスワクチン: T-ウイルスを無効化するワクチン。アンブレラ社が極秘に開発していました。
生物兵器/有機生命体兵器: T-ウイルスによって生み出されたクリーチャーの総称。
浄化作戦: アンブレラ社の最終目的。T-ウイルスで人類を滅ぼし、選ばれた者だけで世界を再建する計画です。
ラクーンシティ: アンブレラ社の拠点だった都市。T-ウイルスが漏洩し、壊滅しました。
ワシントンD.C.: アメリカ合衆国の首都。アンデッドに襲撃され、陥落しました。
BSAA: バイオテロ対策組織。アンデッドに対抗するべく活動しています。
アリス計画: T-ウイルスと適合したアリスを利用するためのアンブレラ社の計画。
クローン: オリジナルと同一の遺伝子情報を持つ個体。アンブレラ社はクローニング技術を高度化させています。
ハイブ: ラクーンシティ地下にあるアンブレラ社の研究施設。T-ウイルスの研究が行われていました。
装甲車/輸送車: アンブレラ社が運用する重武装車両。捕虜を餌にしてアンデッドを先導します。

製作

撮影は南アフリカで行われ、リアルな映像が追求されています。日本人モデルのローラも出演しており、話題となりました。

監督の娘であるエヴァー・アンダーソンがレッドクイーン役を演じ、話題を呼びました。

音楽はポール・ハスリンジャーが担当しています。

日本語吹替版主題歌はL'Arc〜en〜Cielの『Don't be Afraid』です。

プロモーション

ワールドプレミアが日本で開催され、話題を呼びました。また、フルCGアニメ映画『バイオハザード: ヴェンデッタ』との連動プロモーションも行われました。

小説版

小説版では、映画では描かれなかった前作から本作の冒頭までの物語が補完されています。また、映画版では触れられなかった登場人物たちのその後も描かれています。

続編

本作をもって一旦シリーズは完結しましたが、その後リブート版の新作映画やドラマシリーズが制作されました。

その他

本作では、過去作品に登場した人物、クリーチャー、舞台などが多数登場し、シリーズの集大成となっています。シリーズファンにとっては見逃せない作品です。

また、本作は単なるアクション[[映画]]ではなく、アリスの出生の秘密や、アンブレラ社の真の目的など、ミステリー要素も含まれており、最後まで目が離せない展開となっています。

15年に渡る壮大なシリーズの結末を、ぜひ見届けてください。

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