バイバイ (7!!の曲)

7!!(セブンウップス)「バイバイ」

「バイバイ」は、沖縄出身の3ピースロックバンド、7!!(セブンウップス)が2011年11月2日にリリースした3rdシングルです。インディーズ時代を含めると通算4枚目のシングルにあたり、Epic Recordsより発売されました。

概要

表題曲「バイバイ」は、堀田きいち氏の漫画を原作としたテレビアニメ『君と僕。』のオープニングテーマとして書き下ろされました。

楽曲は、かつて密かに想いを寄せていた相手と偶然再会した主人公の心境を描いています。当時は気づけなかった相手の優しさに触れ、過ぎ去った恋が大切な思い出へと変わっていく、そんな切なくも美しい物語が歌われています。

作詞・作曲は、当時ギターを担当していたMICHIRU(2017年脱退)が手掛けました。また、女優の石原さとみさんが、この楽曲のストーリーに着想を得て制作されたショートフィルムで主演を務めたことも大きな話題となりました。

カップリング曲として収録されている「愛の言葉」は、TBSの夏のイベント『夏サカス2011～笑顔の扉～』のテーマソングとして制作されました。作詞・作曲はベースのKEITAが担当しており、両A面曲ともに男性メンバーが手掛けている点が特徴です。

販売形態は、期間限定生産盤(アニメ盤)と通常盤の2種類。期間限定生産盤には、アニメのショートドラマと、主題歌である「バイバイ」のテレビサイズバージョンが特別に収録されています。

シングル発売に先駆け、着うたが2011年10月26日より先行配信されました。現在YouTubeで公開されているミュージックビデオは、2013年リリースの1stアルバム『ドキドキ』に楽曲が収録された際に、他の収録曲と共に公開されたショートバージョンです。

制作の背景

「バイバイ」は、7!!がメジャーデビュー前からライブで演奏していた楽曲が原形となっています。アレンジと歌詞に若干の変更が加えられたものの、ほぼ完成された状態で温められていた曲だと言えるでしょう。

MICHIRUは、楽曲の印象的なフレーズである「マイナス1℃」から始まる歌詞について、インタビューで次のように語っています。「ある日ふと、このフレーズが頭に浮かんだんです。もともと別の曲で使おうとしていたのですが、しっくりこなくて。新曲を作っている時に、何気なくこのフレーズを口ずさんでいたら、そこからメロディが浮かんできて、この曲が生まれたんです。」

ボーカルのNANAEによると、このフレーズが生まれたのは、7!!が仙台でのライブに参加した時期と重なります。その際、翌年の山形雪まつりでのライブ出演のオファーを受けました。しかし、実際のライブステージは、雪が激しく吹き付ける極寒の環境下で行われたため、その時のイメージが強く影響しているのではないかと語っています。

ミュージックビデオ

「バイバイ」のミュージックビデオは、石原さとみさん主演のショートフィルムとして制作されました。

楽曲の世界観に合致する石原さんに出演をオファーしたところ、石原さん自身が歌詞に深く共感し、今回のコラボレーションが実現しました。石原さとみさんが音楽関連の映像作品に出演するのは、2009年の青山テルマさんの「忘れないよ」以来、4度目となります。共演には、俳優の田中圭さん。

石原さんが演じたのは、過去の片思いを忘れられない女性が、数年後、相手の男性の気持ちに気づき、雨の中で涙を流すという切ない役どころ。田中圭さんとのキスシーンも大きな話題となりました。

撮影は2011年10月上旬に行われ、石原さんが涙を流すシーンが公開されると、大きな反響を呼びました。同年11月8日にニコニコ生放送でショートフィルムのフルバージョンが放送された際には、2万人もの視聴者が集まりました。

撮影後、石原さんは「あの時、自分の想いを伝えることができていたら、違う未来があったのかもしれない」とコメント。また、映像を見て涙を流したというドラムのMAIKOは、「誰かの前に進むきっかけになってほしい」と語っています。

チャート成績

「バイバイ」は、オリコン週間シングルランキングで最高33位を記録しました。

Billboard Japanでは、2011年10月31日付のチャートで初登場65位を獲得。その後、順位を上げ、シングル発売後の11月14日付のチャートで最高8位を記録しました。また、Billboard Japan Hot Animationチャートでは、2週連続で1位を獲得(3週目に「ONE PIECE」の主題歌「ウィーゴー!」に首位を譲るも、2位を記録)しました。

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