バシル・ジョマイ・ファイ

バシル・ジョマイ・ジャカール・ファイ：セネガルの新大統領

バシル・ジョマイ・ジャカール・ファイ（Bassirou Diomaye Diakhar Faye）は、1980年3月25日生まれのセネガルの政治家です。2024年の大統領選挙で勝利し、2024年4月2日にセネガル共和国の大統領に就任しました。

概要

ファイ大統領は、セネガル史上最年少の43歳で大統領に就任しました。また、複数の配偶者を有する（一夫多妻制）ことを公にしている初めての大統領でもあります。彼の名である「ジョマイ」は、セレール語で「名誉ある」という意味を持ちます。

生い立ちと経歴

ファイ大統領はセレール族の一員として育ちました。彼の父はセネガル社会党の党員であり、祖父は第二次世界大戦中にフランス植民地当局と教育を巡って対立し、投獄された経験を持っています。2000年にシェイク・アンタ・ジョップ大学で法学の学士号を取得。その後、セネガル国立行政学院在学中にウスマン・ソンコと親交を深めました。ソンコと共に税金と不動産エージェントの住宅所有を促進する運動に参加しました。

2019年のセネガル大統領選挙では、ファイはPASTEF党首であったウスマン・ソンコを擁立しましたが、ソンコの得票は3位に終わりました。同時に、ファイ自身も故郷であるンジャガナオの市長選挙に立候補しましたが、落選しています。

逮捕と釈放、そして大統領選挙

2023年4月14日、ファイ大統領はSNSで法廷に関するデマを拡散させたとして、名誉毀損罪で逮捕されました。2024年2月には、当時のマッキー・サル大統領が選挙の延期を試みたことがきっかけとなり、大規模な抗議運動が発生。セネガル憲法評議会が延期を阻止しました。政府は社会的・政治的不安を鎮静化させるため恩赦法案を提出し、大統領選挙のわずか10日前の3月14日に、ファイはソンコと共に恩赦によって釈放されました。

2024年3月24日に行われた大統領選挙では、マッキー・サル大統領の支援を受けた前首相のアマドゥ・バ候補との間で激しい戦いが繰り広げられました。結果、ファイ大統領は54.28%の得票率を獲得し、当選を果たしました。一方、バ候補の得票率は35.79%でした。ファイは2024年4月2日に大統領就任宣誓を行い、ウスマン・ソンコを首相に任命しました。

ファイ大統領の誕生は、セネガルの政治に新たな風を吹き込むと期待されています。彼の政策やリーダーシップは、今後のセネガルの発展に大きな影響を与えるでしょう。

もう一度検索