バタンバン

バタンバン

バタンバン(クメール語：ក្រុងបាត់ដំបង/Battambang)は、カンボジア西部に位置するバッタンバン州の州都です。プノンペンから北西へ約300kmの距離にあり、2012年の人口は約19万6千人で、カンボジア国内で3番目に大きな都市です。

歴史

バタンバンの歴史は11世紀、クメール王朝の全盛期に遡ります。肥沃な土地に恵まれ、国内有数の稲作地帯として発展しました。

18世紀には交易都市として栄え、人口は約2500人。サンカー川沿いに発展し、人々の生活の中心となっていました。

1795年から1907年までの間、シャム（現在のタイ）の内カンボジア州の州都となり、アブハイウォングセ家による統治が行われました。しかし、カンボジア人の住民は増加し続けました。

1907年、フランスの圧力によりタイはカンボジアの領土を返還。フランスによる第一次都市計画では、以下の点が整備されました。

升目状の街路の設置
近代的な建物（軍事施設、刑務所を含む）の建設
サンカー川沿いの3本の広い道路の設置
2つの丘を繋ぐ橋の建設（1917年完成）

1936年の第二次都市計画では、プノンペンと鉄道で結ばれ、駅を中心に都市が西へ拡大。大きな建物や公共施設が建設され、都市景観は大きく変化しました。第三次都市計画では、北部、南部、東部も開発され、プノンペンに次ぐ発展を遂げました。

その後、ノロドム・シハヌーク国王によって都市の近代化が進められ、中国やフランスの投資家によって繊維・織物工場が設立されました。

第二次世界大戦中の1941年、日本が仲介した東京条約により、一時的にタイがバタンバン州を領有しましたが、1945年にフランスへ返還。

1953年、第一次インドシナ戦争の結果、バタンバンは正式に独立したカンボジア王国の領土となりました。

1968年にはバタンバン空港が開港。しかし、その後ポル・ポト派の活動拠点となり、苦難の時代を経験しました。

観光

バタンバンには、歴史的な寺院や博物館、ユニークな観光スポットが点在しています。

ワット・プノン・サンポー
ワット・エク・プノン
ワット・バナン
プラサット・バサット
バタンバン博物館
バンブートレイン（竹列車）

姉妹都市

ストックトン（アメリカ）
クラインマハノー（ドイツ）

交通

プノンペンからはバスが頻発しており、タイ国境のポイペト方面からもアクセス可能です。

バタンバンは、カンボジアの歴史と文化、美しい自然に触れることができる魅力的な都市です。

もう一度検索