バチカン・テープ

映画『バチカン・テープ』解説

『バチカン・テープ』（原題: The Vatican Tapes）は、2015年にアメリカで公開されたホラー映画です。マーク・ネヴェルダインが監督を務め、オリヴィア・テイラー・ダドリーが主演を務めています。ネヴェルダインにとって、本作が初の単独監督作品となりました。

あらすじ

物語は、バチカンのイマーニ教皇代理が、ブルーン枢機卿にアンジェラ・ホームズという女性に関する映像を見せる場面から始まります。27歳のアメリカ人女性であるアンジェラは、悪魔に憑依されているとされていました。

3ヶ月前、アンジェラは家族や恋人に誕生日を祝われますが、その最中に誤って手を切ってしまいます。病院で治療を受けたアンジェラは、ロサーノ神父と出会います。しかし、傷口から雑菌が入り容態が悪化し、入院することに。退院後、タクシーで帰宅中に突然発狂し、事故を起こしてしまいます。アンジェラは40日間昏睡状態に陥りますが、奇跡的に意識を取り戻します。しかし、彼女は深夜に産科病棟に侵入し、赤ん坊を溺死させようとしたり、取り調べ中に刑事を自殺に追い込んだりと、不可解な行動を繰り返します。

ロサーノ神父は、アンジェラが悪魔に憑依されているのではないかと疑い始めます。アンジェラの父親は、彼女が実の娘ではないかもしれないという秘密を告白。精神病院に転院したアンジェラは、アラム語で呪文を唱え、病院内の患者たちを次々と自殺させます。病院はアンジェラを治療不可能と判断し、彼女を自宅へ帰します。

ブルーン枢機卿は、アンジェラの周囲にカラスが集まっていることから、彼女が強力な悪魔に憑依されていると確信し、自ら悪魔祓いの儀式を執り行います。儀式の最中、ブルーンはアンジェラと悪魔が密接に結びついており、悪魔を殺せばアンジェラも死ぬことに気づきます。しかし、彼は世界を守るために、アンジェラごと悪魔を葬り去る決意をします。儀式を終え安堵したのも束の間、予想外の事態が発生します。

キャスト

アンジェラ・ホームズ：オリヴィア・テイラー・ダドリー
オスカー・ロサーノ神父：マイケル・ペーニャ
ロジャー・ホームズ：ダグレイ・スコット
イマーニ教皇代理：ジャイモン・フンスー
マシアス・ブルーン枢機卿：ペーター・アンデション
リチャーズ博士：キャスリーン・ロバートソン
ピーター・スミス（ピート）：ジョン・パトリック・アメドリ
ハリス刑事：マイケル・パレ
クーリック：アレックス・スパロウ
ファーティ博士：キャス・アンヴァー

製作

2013年6月、マイケル・ペーニャ、ジャイモン・フンスー、ダグレイ・スコットらの出演が発表されました。主要撮影はカリフォルニア州ロサンゼルスで行われ、2014年にはジョセフ・ビシャラが音楽を担当することが報じられました。

公開・評価

2015年3月にオフィシャル・トレイラーが公開され、7月には全米で公開されました。しかし、批評家からは酷評され、Rotten Tomatoesでは20%の支持率、Metacriticでは38/100という評価にとどまりました。

総評

『バチカン・テープ』は、悪魔憑依という古典的なテーマを扱ったホラー映画ですが、批評家からは目新しさがないと指摘されています。しかし、その衝撃的な内容や、予測不能な展開は、一部の観客には支持されています。

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