バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子

概要

『バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子』（バテン・カイトスツー）は、2006年2月23日に任天堂からニンテンドーゲームキューブ用にリリースされました。このゲームは、2003年に発売された『バテン・カイトス終わらない翼と失われた海』の続編であり、プレイヤーは現代と過去を行き来しながら、前作で明かされなかった神々の大戦とマルペルシュロの謎を探ります。

本作では、戦闘システムが前作と異なり、新たに設計されています。開発にはモノリスソフトとトライクレッシェンドが共同で関わり、前作と同じく桜庭統が音楽を担当しています。初めは2005年12月に発売される予定でしたが、後に2006年の2月に延期されました。興味深いことに、任天堂がリリースしたこのゲームは日本と北米のみで販売され、ヨーロッパやオーストラリアでの発売予定はありませんでした。また、2023年9月14日には、前作とセットになった『バテン・カイトス I&II HD Remaster』がNintendo Switch用に発売されました。

ストーリー

物語の舞台は、『バテン・カイトス終わらない翼と失われた海』から20年前の帝国アルファルドで、主人公のサギが登場します。サギは帝国の暗黒部隊に所属しており、彼らに緊急招集がかかります。その内容は、帝国皇帝オーガンの暗殺という極秘の任務でした。新入りのサギは不安を抱えつつも、パートナーのギロと共に作戦を実行に移します。皇帝の屋敷への潜入は順調に進むものの、謎の男が皇帝の前に現れた瞬間、運命が大きく変わります。サギは皇帝がすでに殺されていることを知り、暗黒部隊の仲間から暗殺の容疑をかけられることになります。この混乱により、彼は必死に逃げることになりますが、そこに現れる異形の怪物が、さらなる展開をもたらします。

ゲームシステム

マグナスバトル

本作の戦闘はマグナスと呼ばれるカードを用いて行われます。前作とは異なり、デッキはパーティ全体で共有され、戦闘はリアルタイム形式に変更されました。攻撃後に一定時間のクールダウンが必要となるシステムでは、攻撃を重ねることで待機時間が長くなるという新たな要素が追加されています。これにより、戦闘はよりスピーディーになりました。

マグナスには精霊数がつけられ、攻撃の種類ごとに分類されています。これを利用して、コンボを組み立てる楽しみがあります。また、精霊値のシステムも導入されており、プレイヤーの選択によってキャラクターの運命が変化します。これにより、マグナスが引く際の恩恵を受けたり、パーティメンバーの状況に応じた支援が可能となります。

リレーコンボとEXコンボ

リレーコンボは、最大三人までのキャラクターが連携して攻撃を行う技であり、うまく組み合わせることができれば、戦局を有利に進めることができます。さらに、特定の条件下でマグナスが干渉し、通常の攻撃から特殊な技に変化するEXコンボも搭載されています。

登場キャラクター

本作の主要キャラクターとして、主人公サギとヒロインのミリィがいます。サギは精霊憑きの少年であり、明るい性格ながらも任務に悩む面があります。一方、ミリィは貴族の娘であり、サギの旅に魅力を感じて同行します。

サギの友人であるギロは不思議な人形で、特異な存在感を持ちながらも強力な魔法を使いこなすことができます。その他にも、悪役として登場するバアルハイトやシャナト、ネロなど、多くのキャラクターが物語を彩ります。

用語

本作では「こころの翼」が重要なテーマとなっています。これは人々が持つ能力であり、飛び立つ力ではなく、よりスムーズな移動を可能にするものです。「マグナス」と呼ばれるカードを使った戦闘や、マキナと呼ばれる機械の存在も重要な要素となります。

結論

『バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子』は、豊かなストーリー、革新的な戦闘システム、多彩なキャラクターたちによって、プレイヤーに新しい冒険と感動を提供する作品です。シリーズのファンのみならず、新たなプレイヤーにも楽しんでもらえる内容となっています。

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