バトルスキンパニック

バトルスキンパニック -全裸戦士-

『バトルスキンパニック -全裸戦士-』（略称: BSパニック）は、1990年12月15日にガイナックスがソフトベンダーTAKERUを通じてPC-8801向けにリリースしたコンピュータゲームです。このゲームは、その斬新なコンセプトと独自のゲームシステムで注目を集めました。また、1991年2月8日にはPC-9801用の移植版『SUPERバトルスキンパニック』、さらに1993年にはMSX2やPC-9821向けにそれぞれ移植版がリリースされました。特に、2011年にはプロジェクトEGGで『MIGHTYバトルスキンパニック』が配信され、最新のプラットフォームでも体験できるようになりました。

ゲームシステム

本作の特徴は、ターン制のカードバトルにあります。プレイヤーは、キャラクターのヒロインたちに指示を出しながら戦います。ヒロインは「裸神活殺拳」と呼ばれる拳法の使い手であり、高周波エネルギーを利用して戦うことができます。興味深い点は、ヒロインの露出が増えることで攻撃力が増す一方で、恥の感情が高まると動けなくなってしまいます。このため、キャラクターは「体力」「攻撃力」「防御力」に加え、「恥」というパラメータも持っていて、プレイヤーはこれらのバランスを考慮しながら戦う必要があります。

ゲーム内の手札には、相手を直接攻撃する「攻」や、相手の羞恥心を高める「恥」、そして自身の能力を強化する「脱衣」があります。このように、本作には隠れた戦略性があり、プレイヤーは戦闘を進めながらキャラクターの状態を常に見守る必要があります。

加えて、ストーリーモードの他に「バトスキファイト」という対戦モードも搭載されており、プレイヤーが好みのキャラクターで戦うことができます。

あらすじ

物語は、主人公の少年、ススムの学校に転校生として坂東ミミがやってくるところから始まります。ミミは裸神活殺拳の伝承者であり、ここに来る前はペルーに住んでいました。彼女は普通の少女としての生活を夢見ていましたが、彼女には伝承者の証である「ブルー・ロブ・スター」を狙う拳法使いたちが迫っています。ミミは彼らから命を狙われながら、果たして自分の思い描く生活を手に入れることができるのか、物語が進む中でススムとの関係も深まっていきます。

制作背景

本作の企画は、ガイナックスの中心人物であるみんだ☆なお（眠田直）が手がけました。彼は元々漫画家であり、同人誌の販売を通じてガイナックスの前身であるゼネラルプロダクツと関わるようになりました。また、他の開発者とともに、ガイナックスの設立にも関与しました。彼は脱衣ゲームに対する自らの不満をきっかけに、プレイヤーが自分の意思でヒロインの服を脱がせられるシステムを思いつき、本作に取り入れました。

ただし、彼は「勝負に重点が置かれすぎて、脱衣要素が薄れてしまった点を反省している」と後に語っています。ゲームの評価についても、ライターたちが本作の派手さや予測不可能な展開を高く評価していることが紹介されています。特に、カードバトルのランダム性や、ユニークなバトル演出が1990年代のゲームシーンの魅力を伝えています。

本作は、独特の遊び方とキャラクター設定により、今もなおファンに愛され続けている作品です。

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