バトルファンタジア

バトルファンタジア

『バトルファンタジア』（Battle Fantasia）は、アークシステムワークスが開発し、タイトーが販売した2D対戦型格闘ゲームです。ゲームは、3Dコンピュータグラフィックスを使用しており、従来の2D格闘ゲームの仕組みを保ちながら、より幻想的な世界観を表現しています。

ゲーム概要

本作は「剣と魔法の対戦格闘」というジャンルで、ヒロイックファンタジーを基にした幻想的な舞台設定が魅力があります。手法としては、ゲーム展開は完全な2次元で行われつつも、3Dグラフィックスを取り入れる「2.5次元」のアプローチを採用しています。このスタイルは、後にカプコンの『ストリートファイターIV』に影響を与え、多くの評価を受けました。

しかし、ゲームの価格は他の2D格闘ゲームが約20万円であるのに対し、基板だけで50万円を超えているため、結果として普及しにくくなりました。このため、対戦においては読み合いを重視しているものの、実際には大会であまり見られないという状況が続きました。加えて、2008年には新たにストーリーモードとネットワーク対戦を実装した家庭用版がリリースされました。

ゲームシステム

『バトルファンタジア』の操作は、1レバーと5つのボタンを使用して行います。特に特徴的なのは、攻撃を受け流す「ガチボタン」です。このボタンはキャラクターごとに異なる固有モーションを持ち、相手の攻撃を受け流す動作として使用されます。さらに、プレイヤーは「ガチドライブ」を使用して反撃することも可能で、上手く使えば多くのMPゲージを増やせるため、戦略が重要です。

また、体力ゲージはHPとして表示されており、キャラクターによってHPの値は大きく変わります。攻撃によって受けたダメージは、RPGのように数値で表示され、パワーゲージはMPゲージと呼ばれています。これに加え、キャラクターの状態を示す顔の色により追撃の可否を判断できます。

世界観

本作の舞台は、四人の英雄によって闇の脅威から解放された大陸で、大きく「魔法王国」と「蒸気帝国」に分かれています。この土地には、さまざまなキャラクターが登場し、それぞれ異なる背景を持っています。

登場キャラクター

本作には多彩なキャラクターが登場します。たとえば、主人公ウルスは「白銀の騎士ダイナ」の息子であり、蒸気帝国の技術を駆使した武器を使用しています。他にも、王女オリヴィアや、魔法の使者ワトソン、空賊の長フリードなど、個性的なキャラクターが揃っています。

特にオリヴィアは、四英雄の一人を母に持つ王女で、彼女の背景もゲーム内で重要な役割を果たします。さらに、隠しキャラクターとして、オディールとドクロッドなども存在し、プレイヤーは多様な戦略を駆使することが求められます。

総評

『バトルファンタジア』は、独自のスタイルと深い戦略要素を持つ対戦格闘ゲームです。幻想的な世界観と個性豊かなキャラクターたちによって、多くのファンを魅了しています。対戦の読み合いや技の使い方が重要な本作は、格闘ゲームファンにとって一度はプレイしてみる価値があるでしょう。

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