バトルフィールド (映画)

バトルフィールド（原題：Robo Warriors）

概要

『バトルフィールド』は、1996年にアメリカ合衆国で製作されたSFアクション映画です。オリジナルタイトルは『Robo Warriors』。本国での劇場公開は確認されていませんが、日本では1997年11月21日にビデオソフトとして初めて紹介されました。

本作は、巨大ロボットが登場する実写SF映画の流れの中に位置づけられます。特に、『ロボ・ジョックス』の監督を務めたスチュアート・ゴードンがキャラクター創作に参加しており、巨大ロボット同士が一対一で格闘する「シングル・コンバット」によって国家間の問題を解決するという、同作と非常に類似した基本的なプロットを持っています。これにより、『ロボ・ジョックス』を含む一連のロボットアクション作品群の一つとして見なされています。

ストーリー

物語の舞台は2036年の地球。人類は好戦的な異星文明テリダックスとの戦いに敗れ、彼らの支配下に置かれています。かつて地球防衛軍で腕利きの巨大ロボット操縦士「ロボ・ウォーリアー」だったレイ・ギブスンは、敗戦によって希望を失い、自堕落な日々を送っていました。

そんなレイのもとに現れたのは、戦友ブライアンの息子でメカニックに詳しい少年、ザックでした。ザックの熱意に動かされたレイは、ジャングルに隠されていたかつての地球防衛軍の巨大ロボット「アースボット」を発見し、再起動に成功します。これを機に、レイは再び立ち上がる決意を固めます。

やがて、テリダックスと地球人類の間で、宇宙評議会の異星人たちの仲介のもと、地球の運命を決める一騎討ちが行われることになります。条件は、レイが勝利すればテリダックスは地球から撤退、敗北すれば地球人は永久にテリダックスの直接支配下に置かれるという過酷なものです。

レイの対戦相手は、テリダックス最強の巨大ロボット「ズガルー」を操る猛将デリウス。デリウスは、かつてジャングルでの戦いでレイとブライアンの部隊を壊滅させ、ブライアンの命を奪った因縁の相手でした。レイは亡き戦友のため、そして地球の未来のため、アースボットを駆り、巨大ロボットによる決死の格闘戦に挑みます。

製作・スタッフ・キャスト

本作はリパブリック・ピクチャーズ、パラマウント・ブリティッシュ・ピクチャーズ・リミテッド、プレミア・エンターテインメント・プロダクションズといった製作会社によって手掛けられました。視覚効果はスターゲイト・フィルムズが担当しています。

主要スタッフには、監督のイアン・バリー、キャラクター創作のスチュアート・ゴードン、脚本のマイケル・バーリン、音楽のリチャード・バンドなどが名を連ねています。

キャストとしては、主人公の元ロボ・ウォーリアー、レイ・ギブスンをジェイムズ・リマーが演じ、彼を奮起させる少年ザック・ダグラス役をカイル・ハワードが務めています。宿敵デリウス役はジェイムズ・ルーが演じています。

ソフト情報

日本では1997年11月21日にキングレコードよりVHSビデオソフトとして発売されました。アメリカでも1998年 8月25日にVHS版がリリースされています。ドイツでは2000年代にスプレンディッド・フィルムよりDVDが発売されましたが、こちらはドイツ語吹替のみで、日本の一般的なDVDプレイヤーでは再生できないPAL方式となっています。

音楽面では、作曲家リチャード・バンドによるオリジナル・サウンドトラック盤が2014年にアメリカでCDとして発売されました。また、リチャード・バンドの作品集にも本作の楽曲の一部が収録されています。

トリヴィア

劇中に登場するロボットの描写では、ミニチュア撮影においてコマ撮りアニメーション（ストップモーション、ゴー・モーション）は用いられず、より滑らかな動きで撮影されました。
本作のロケ撮影の多くはフィリピンで行われ、テリダックス軍の車両として実際の装甲車が多数登場しています。
劇中の設定年は2036年ですが、日本やスペインで発売された一部のビデオソフトパッケージには、誤って「2086年」と記載されているものがあります。
日本版のVHSビデオソフトの冒頭には、同じ発売元であるキングレコードからリリースされた他の作品、『ラストドン』や『タイタニック』（後の『ザ・タイタニック』）のビデオソフト予告編が収録されていました。