バド・コリンズ

バド・コリンズ：テニス界の巨星

バド・コリンズ（本名：アーサー・ワース・コリンズ・ジュニア、1929年6月17日 - 2016年3月4日）は、アメリカ・オハイオ州ライマの出身で、テニス界における著名なスポーツジャーナリストです。彼は、テニスの記事の編集や解説において50年以上のキャリアを誇り、その業績は世界中で広く認識されています。コリンズは特に「バド・コリンズのテニス百科事典」で知られ、これは5版の改訂を重ねるなど、テニス関連の文献として高い評価を受けています。

彼はオハイオ州ライマで生まれ、私立のボールドウィン・ウォレス大学を卒業した後、アメリカ陸軍での勤務を経て、1954年からボストン大学大学院に進学しました。この時期から彼はボストンを拠点に活動を始め、「ボストン・ヘラルド」紙でスポーツ記者としてキャリアをスタートさせました。1963年には「ボストン・グローブ」紙に移籍し、長年にわたって同紙にスポーツの記事を執筆しています。

また、コリンズはテレビ解説にも進出し、特に1968年から1972年までのCBSによる全米オープンの中継を担当したことが有名です。その後はNBCテレビでウィンブルドン選手権などの実況中継も行い、これにより彼の名前はさらに広まることとなります。

バド・コリンズは、世界中の新聞やテニス雑誌に寄稿しており、イギリスの「インデペンデント」紙を含む様々なメディアにてその見識を発信しています。彼の幅広い知識と経験から、彼のことを「歩くテニス百科事典」と称する声も聞かれます。

考えられる彼の代表的な著作には、「テニス選手の教育」（1971年 初版、ロッド・レーバーとの共著）や「イボンヌ、その躍進」（1974年 初版、イボンヌ・グーラゴングとの共著）、さらには「テニス百科事典」があります。この百科事典は1980年に初版が刊行され、その後の改訂版も高く評価されています。

1994年には、彼の貢献を認められ、国際テニス殿堂に「ジャーナリスト」部門で選出されました。この殿堂内にある選手評伝の多くは、彼の百科事典を基に作成されており、彼の影響力を如実に示しています。

コリンズの著書には、次のようなものがあります：

• - The Education of a Tennis Player（テニス選手の教育、1971年）
• - Evonne! On the Move（イボンヌ、その躍進、1974年）
• - My Life With the Pros（プロテニス選手たちとの人生、1989年）
• - Bud Collins' Tennis Encyclopedia（テニス百科事典、1980年初版）
• - Bud Collins' Modern Encyclopedia of Tennis（1993年 第2版）
• - Bud Collins' Tennis Encyclopedia（1997年 第3版）
• - Total Tennis: The Ultimate Tennis Encyclopedia（2003年 第4版）
• - The Bud Collins History of Tennis: An Authoritative Encyclopedia and Record Book（2008年 第5版）

バド・コリンズは、テニスへの情熱と深い知識を持ち続け、教育やメディアを通じてその魅力を広めることに専念しました。彼の貢献は、今なおテニス界において大きな影響を与えています。彼の業績は、テニス愛好者にとって貴重な資料として、そして後進の記者や編集者にとっては手本となることでしょう。

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