バリ (加工)

バリ（Burr）とは

バリとは、材料の加工過程で発生する突起のことを指し、他に「カエリ」とも呼ばれます。フライス切削、穴あけ、研磨、旋盤加工など、さまざまな切断や切削のプロセスにおいて、製品の表面に不要な突起物が生じることがあります。これらの突起は、加工面に生じた不規則な部分であり、製品の品質や形状に大きな影響を与える要因です。また、金型成型時には、成型品の金型接合部分にできるパーティングラインの突出が特に顕著になり、これもバリと見なされます。

バリの影響

バリが残っている状態では、製品の取り扱いや機能にさまざまな問題が生じることがあります。例えば、バリがあると部品を正確に固定できず、正しい計測が難しくなるため、製品の精度や品質が低下します。さらに、バリは作業中の怪我や事故の原因にもなりかねないため、十分な注意が必要です。

また、油圧装置などの機械では、内部にバリが残存することで、機器の稼働を妨げ故障を引き起こすリスクがあります。このため、バリを取り除く工程、いわゆる「バリ取り」が重要なプロセスとなります。

バリ取りの方法

バリ取りには、さまざまな手法が用いられます。典型的な方法としては、やすりやリーマなどを使用した機械的な削除が挙げられます。これらの手法は、バリを物理的に削り取るか潰す方法です。そのほかにも、化学研磨や電解研磨といった手法を用いることで、より細やかなバリの除去が可能になります。これにより、製品はより精密に仕上げられ、品質の向上につながります。

語源

「バリ」という言葉は、日本語の語源ではなく、英語の「Burr」に由来します。この単語は、ぎざぎざしたものや突起を意味します。日本では1950年頃までは「カエリ」と呼ばれていましたが、1973年からアメリカで「Burr Technology」という言葉が使われ始め、それが日本でも広まって現在の「バリ」という表記が定着しています。

バリは単なる技術用語ではなく、製造業における品質管理や安全性確保において重要な要素となっており、その理解と適切な対策が求められます。

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