バルニム4世 (ポメラニア公)

バルニム4世 (Barnim IV.)

バルニム4世（1319/20年 - 1365年8月22日）は、ポメラニア＝ヴォルガスト公として14世紀に活躍しました。父はポメラニア公ヴァルティスラフ4世、母はエリーザベト。彼は「善良公」（ポーランド語：Dobry）とも呼ばれています。

生涯

バルニム4世は、1324年に母エリーザベトと兄ボギスラフ5世と共に文書の発行者として初めて記録に登場します。1343年の時点では、自身の印章を持っていなかったことから、1319年から1320年の間に生まれたと考えられています。資料によると、彼は領地の統治において中心的な役割を果たしていたわけではなく、公領は主に兄ボギスラフ5世（大公）が統治していました。

1343年7月11日、バルニム4世は兄ボギスラフ5世と共に、ポーランド王カジミェシュ3世とドイツ騎士団に対抗するための同盟を締結しました。この同盟は、同年7月8日にポーランド王とドイツ騎士団の間で締結されたカリシュ条約の不可侵権を保証するものでした。

兄ボギスラフ5世から共同統治を認められ、リューゲン島の統治を任されました。「善良公」というあだ名は、14世紀の『Genealogia bukowska』に記されています。

結婚と子女

バルニム4世は、ヴェルレ＝ギュストロー領主ヨハン2世の娘で、ザクセン＝ラウエンブルク公アルブレヒト4世の未亡人であったゾフィー・フォン・ヴェルレと結婚しました。2人の間には3人の子供が生まれました。

ヴァルティスラフ6世（1346年 - 1395年） - ポメラニア＝バルト公
ボギスラフ6世（1354/6年 - 1393年） - ポメラニア＝ヴォルガスト公
エリーザベト（1360年 - 1388年） - メクレンブルク公マグヌス1世と結婚

バルニム4世から、一族の中で最も長く続いたヴォルガスト系グリフ家が誕生しました。彼の4代目の子孫であるエーリヒ2世は、1459年にスウプスク公領、1464年にシュチェチン公領を継承しました。ヴォルガスト公領はエーリヒ2世の弟であるヴァルティスラフ10世が保持しましたが、ヴァルティスラフ10世の死後、西ポメラニア全土はエーリヒ2世の子孫が継承することとなりました。バルニム4世の血筋は、その後のポメラニアの歴史に大きな影響を与えたのです。

参考文献

Kozłowski, 1K.; Podralski, J. (1985). Gryfici. Książęta Pomorza Zachodniego. Szczecin: Krajowa Agencja Wydawnicza. ISBN 83-03-00530-8. OCLC 189424372
Rymar, E. (2005). Rodowód książąt pomorskich. Szczecin: Książnica Pomorska im. Stanisława Staszica. ISBN 83-87879-50-9. OCLC 69296056
Roderich Schmidt: Bogislaw V.. In: Neue Deutsche Biographie (NDB). Band 2, Duncker & Humblot, Berlin 1955, ISBN 3-428-00183-4, S. 416 f. (電子テキスト版).
* Madsen U.. “Barnim IV. (niem.)”. 2012年2月18日閲覧。

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