バルバドスの軍事

バルバドス国防軍（Barbados Defence Force：BDF）

バルバドス国防軍は、バルバドスの軍事組織であり、国土防衛、国内治安の維持、災害時の救援活動などを主な任務としています。2007年時点での総兵力は610名、予備役は430名で構成されています。

組織

国防軍は、バルバドス首相の管轄下に置かれています。国防軍本部が組織管理と兵站活動を担い、その下に陸軍に相当するバルバドス連隊、沿岸警備隊、そして士官候補生団が置かれるという構造です。また、国内の法執行機関である王立バルバドス警察隊も首相府の管轄下にあり、国防軍と連携して国内の秩序維持、不法入国者の対処、国土防衛などの任務にあたります。

主要部隊

バルバドス連隊

バルバドス連隊は、1902年に創設された歴史ある部隊です。1979年の国防軍創設以降は、ロイヤル・アングリアン連隊と連携関係にあります。連隊の主な任務は、国土防衛、国内治安維持のための警察支援、そして国際連合平和維持活動への参加です。

連隊本部はギャリソン歴史地区に置かれ、連隊本部中隊、技術支援中隊、特殊作戦中隊の3個中隊で構成されています。さらに、予備役組織として本部中隊（バルバドス連隊軍楽隊を含む）、2個小銃中隊、沿岸警備隊予備役が存在します。

沿岸警備隊

沿岸警備隊は、2007年時点で110名の隊員が所属しており、ブリッジタウンのウィロビー砦に本部を構えています。2009年現在、スプリングガーデンに新しい基地が設けられ、「HMBS Pelican」という名称が与えられています。沿岸警備隊は、バルバドスの領海警備や海洋における法執行活動を担っています。

士官候補生団

士官候補生団は、軍における青年教育組織として機能しています。1904年に創設され、当初は連隊士官候補生と海軍候補生の教育を行っていました。1970年代からは女性の受け入れを開始し、現在では22個の学生隊に拡大、それぞれ4個の大隊と医学隊に分かれています。教育内容には、射撃訓練も含まれています。士官候補生団は、将来の国防軍幹部を育成する重要な役割を担っています。

バルバドス航空団

バルバドス航空団は、1971年に創設され、グラントレー・アダムス国際空港に配置されていました。ビーチクインエアやセスナ402Cといった航空機を運用していましたが、1985年に一旦解散しました。1990年代には、地域安全保障システム向けに2機のフェアチャイルドC-26メトロが配備され、主に洋上監視任務に従事しました。現在、これらの機体が航空団で運用されているのか、沿岸警備隊で運用されているのかは不明です。

装備

国防軍は、国土防衛に必要な地上装備や艦艇などを保有しています。過去に保有していた艦艇については、「バルバドス海軍艦艇一覧」を参照してください。また、航空機については、フェアチャイルドC-26メトロなどが運用されていましたが、詳細は不明です。

その他

バルバドス国防軍は、地域安全保障システムにも参加しており、地域の平和と安定に貢献しています。

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