バルバドス国王

バルバドス国王とは

バルバドス国王は、かつてバルバドスに存在した君主の称号です。1966年にバルバドスがイギリス連邦王国の一国として独立した際に設けられました。イギリス国王がバルバドス国王を兼ねる、いわゆる人的同君連合の形態をとっていました。

国王は象徴的な存在であり、実質的な権力はほとんどありませんでした。国王の職務は、バルバドス総督が代行していました。

2021年11月30日、バルバドスは共和制に移行し、バルバドス国王の称号は廃止されました。初代バルバドス女王であるエリザベス2世が、最後の君主となりました。

共和制への動き

バルバドスでは、長年にわたり共和制への移行が議論されてきました。

2005年には、オーウェン・アーサー元首相が共和制導入の是非を問う国民投票の実施を提唱しました。2007年には国民投票の実施が発表されましたが、選挙境界委員会の懸念から延期されました。

2015年、フローンデル・スチュアート首相は「非常に近い将来」共和制に移行する意向を表明しました。与党民主労働党は、2016年の独立50周年に合わせて移行が行われると予想していました。

憲法改正には議会での3分の2以上の賛成が必要でしたが、当時の民主労働党は上院では必要な議席数を有していたものの、下院では不足していました。

2020年、バルバドス労働党のミア・モトリー政権は、2021年11月までに共和制に移行することを表明しました。労働党は両院で3分の2以上の議席を有していました。

そして2021年11月30日、首都ブリッジタウンで女王旗が降ろされ、バルバドスは正式に共和制へと移行しました。

エリザベス2世

エリザベス2世は、バルバドスが共和制に移行するまで、バルバドス女王（Queen of Barbados）としてその地位にありました。彼女の正式な称号は以下の通りでした。

Elizabeth the Second, by the Grace of God, Queen of Barbados and of Her other Realms and Territories, Head of the Commonwealth

まとめ

バルバドス国王は、バルバドスの歴史において重要な役割を果たしました。共和制への移行は、バルバドスの新たな出発を象徴する出来事と言えるでしょう。


関連項目
イギリス連邦
バルバドスの大統領 - 次代の元首

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