バローネターフ

バローネターフの軌跡

バローネターフは、日本の競走馬として特に障害競走において名を馳せた馬である。彼は1977年から1979年にかけて中山大障害を5勝し、その名を歴史に刻んだ。競走馬としての彼の血統には、優れた先輩が多く、半兄にはインターヒカリ（京都大障害連覇や阪神障害ステークス〈秋〉制覇）が存在していた。

経歴の始まり

1974年9月8日、バローネターフは東京競馬場でデビューを果たし、競走生活が始まった。当初は成績が振るわず、8着に終わり、その後も負けが続いた。3歳シーズンを終えた彼は、前足に裂蹄を発症し、一時は休養を余儀なくされたが、矢野進調教師に転厩後、障害競走への転向が検討された。

裂蹄からの回復後、4歳の春に障害練習を開始し、初戦では8番人気ながらも驚異的なレースで勝利を挙げた。その後も彼は堅実な成績を見せ、4歳のシーズンには中山大障害（秋）に出走するに至った。

中山大障害での活躍

バローネターフの最大の名声を確立したのは中山大障害である。1977年、彼はこのレースで初めての勝利を遂げた。レース前は屈指の強豪、グランドマーチスが1.1倍の人気を誇る中、彼は7.2倍の2番人気に支持された。レースでは好位置を取ったものの、最終的にはグランドマーチスに及ばず、2着に終わった。しかし、その後の年にも彼は中山大障害での連勝を重ねていく。

1978年と1979年には、それぞれの中山大障害で相手を圧倒し、特に1979年にはレコードタイムでの勝利を収め、通算5勝を達成したのだ。この記録は今でも破られていない。彼は1977年から1979年にかけて、シーズンのたびに最優秀障害馬に選出され続けた。

引退とその後

1980年、バローネターフは左後肢の骨膜炎を発症し、引退を余儀なくされた。引退式では、熱心なファンから感謝の声援を送られた。彼はその後社台スタリオンステーションで種牡馬としての生活に入り、繁殖馬として活躍した。

競走馬として多くの記録を打ち立てたバローネターフは、ただの競走馬でなく、障害レースの歴史の中で特異な存在であり続けている。彼の子孫たちもまた、その血筋の素晴らしさを受け継ぎ、競馬界に新たな伝説を刻んでいくことだろう。

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