矢野進

矢野進の生涯と業績

矢野進（やの すすむ、旧姓：青木）は、1937年11月26日に生まれ、2022年2月11日に亡くなった日本の競馬界で著名な騎手であり調教師です。彼は日本中央競馬会（NCK/JRA）に所属し、主に中山競馬場を拠点に活動していました。

騎手としてのキャリア

栃木県に生まれた矢野は、1953年に騎手見習いとして矢野幸夫厩舎に入門しました。そして1957年に正式に騎手免許を取得し、福島競馬場において初騎乗で初勝利を挙げたことで、馬券を当てた競馬ファンの間で話題となりました。しかし、その後は特に目立った成績を残すことができず、1971年に騎手を引退しました。彼の騎手としての通算成績は943戦で103勝、重賞勝利はありませんでした。

調教師としての成り上がり

騎手を引退後、矢野は調教助手に転身し、1973年に調教師免許を取得しました。1975年には独立し、自らの厩舎を開業しました。開業初年度に15勝を挙げ、調教技術賞を受賞するなど、新たなキャリアを順調にスタートさせます。

彼の調教師としての成功は、特に社台グループ生産馬との関係に支えられ、障害競走の名馬バローネターフや、GI競走で2勝を挙げたギャロップダイナなど、多くの優秀な馬と共に成長しました。また、1984年にはGI初勝利を経験し、名調教師への道を歩みました。

活躍のピークと後年

1980年代から1990年代にかけて、矢野は特に主戦厩舎として名を馳せ、数多くの管理馬が重賞で勝利を収めました。主な管理馬の中には、ダイナアクトレスやギャロップダイナといった名馬も含まれています。1986年にはギャロップダイナでヨーロッパ遠征を果たし、国際舞台でもその実力を示しました。

しかし、2000年代に入ると調子が下降し、2008年に定年に伴い調教師業を引退しました。引退の日、彼が管理していたエフティマイアはクイーンカップに出走しましたが、6着で敗れました。その後、所属馬たちは他の厩舎に引き継がれ、彼の時代の終わりを迎えました。

2022年2月11日、矢野は病気により84歳で亡くなりました。その訃報は、5日後の2月16日に公表されました。

矢野進の通算成績と評価

矢野進は調教師として数多くの名馬を輩出し、重賞競走36勝を達成しました。特にGI級競走での9勝は、彼の調教師としての実力を象徴しています。彼が受けた多くの表彰には、調教技術賞や優秀調教師賞が含まれます。競馬界に多大な貢献を果たした矢野の名は、今も多くの競馬ファンに記憶されています。彼の業績は、競馬界の歴史に刻まれた重要な一ページです。

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