バンバン・ビガロ

バンバン・ビガロ（Bam Bam Bigelow）

バンバン・ビガロ、本名スコット・チャールズ・ビゲロ（Scott Charles Bigelow）は、1961年9月1日にアメリカのニュージャージー州アズベリー・パークで生まれました。彼はプロレス界で「ビースト・フロム・ジ・イースト」の異名で知られる巨漢レスラーであり、日本では「刺青獣」としても親しまれました。

来歴

ビガロは、プロレスの養成所であるモンスター・ファクトリーを経て、1985年12月にクラッシャー・ユーコフ（Crusher Yurkof）のリングネームで正式にリングデビューを果たしました。彼はテネシー州メンフィスのCWAやテキサス州ダラスのWCCWで経験を積み、1986年にはWCWAのTV王座を獲得。これが彼の初のタイトルでした。

1987年1月、彼は新日本プロレスに初来日し、クラッシャー・バンバン・ビガロというリングネームで活躍をスタートします。初来日ではアントニオ猪木と対戦し、反則負けとなりますが、その後、日本のファンの心をつかむことになります。彼のトレードマークである刺青が施されたスキンヘッドや独特の衣装、そして驚くべきアスリート技術は日本のファンの記憶に残りました。

1987年5月からはWWF（現在のWWE）に単発で登場し、後にレギュラー参戦を果たします。特に、WWFではハルク・ホーガンとのタッグを組むなど、名だたるレスラーたちと対戦し、ジュニア・ヘビー級のシーンでも活躍しました。この時期にはベビーフェイスに転向して多くの人気を集めました。

彼のキャリアは日米を問わず多岐にわたり、1988年7月にWWFを離れた後は新日本プロレスに戻り、ビッグバン・ベイダーとの抗争でも知られています。他にも、北尾光司やサルマン・ハシミコフといったレスラーの初戦相手としても名を馳せました。1991年まで新日本プロレスに時折参戦していましたが、その後は多くの団体に所属し続けます。

WWF復帰後の1993年、彼はヒールに戻り、ミリオンダラー・コーポレーションの中心選手として多くのトップ選手と試合をしました。そして、彼が注目された試合の一つは、1995年のレッスルマニアXIでのローレンス・テイラーとの対戦です。この試合は特に大きな注目を集め、彼のスキルを証明するものでした。

その後も、日本のWARやFMW、アメリカのECWやWCWなど、多くの団体で活躍を続けました。特に、ECWでは1997年に世界ヘビー級王座を獲得し、名実ともに一流のレスラーとしてその名を馳せました。

引退と晩年

2000年からは引退の兆候を見せ、様々な困難に直面します。近所の子供を火事から救助した際の後遺症や、2005年のバイク事故は彼の人生を一転させました。最終的に彼はプロレスを完全に引退し、その後はハンバーガー店の経営などに携わりました。

2007年1月19日、彼はフロリダ州ハドソンの自宅で45歳という若さで亡くなりました。死因は不明とされていますが、彼の存在はプロレス界において永遠に輝き続けることでしょう。

まとめ

バンバン・ビガロは、ただの巨漢レスラーではなく、その試合巧者ぶりから多くのレスラーたちに影響を与えました。1980年代後半からの数々の名勝負は、レスリング史に名を刻むことになるでしょう。彼の存在は、プロレスの華やかな歴史の中で、今も多くのファンの記憶に鮮明に残り続けています。

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