バーミングハム (CL-62)

バーミングハム (USS Birmingham, CL-62)

バーミングハムは、アメリカ海軍のクリーブランド級軽巡洋艦の6番艦として建造されました。艦名はアラバマ州の主要都市バーミングハムに由来します。この艦は、第二次世界大戦の激戦を生き抜き、その武勲を歴史に刻みました。

起工から就役

1941年2月17日、バージニア州ニューポートニューズのニューポート・ニューズ造船所で起工されたバーミングハムは、1942年3月20日にC・グリーン夫人によって進水しました。そして1943年1月29日、正式にアメリカ海軍に就役しました。

大西洋から太平洋へ

就役後、バーミングハムは大西洋艦隊に配属され、1943年6月2日にノーフォークを出港、地中海へ向かいました。シチリア島上陸作戦では支援任務にあたり、その後8月8日にアメリカに帰還し、太平洋艦隊に編入されました。9月6日には真珠湾に到着し、太平洋戦線での活動を開始しました。

太平洋戦線での活躍

バーミングハムは、高速空母任務部隊の前衛として、タラワ攻撃（1943年9月18日）、ウェーク島攻撃（10月5日、6日）などに参加しました。しかし、11月8日にはソロモン諸島ブーゲンビル島のエンプレス・オーガスタ湾沖で日本軍機の攻撃を受け、爆弾2発と魚雷1本が命中し、大破してしまいます。メア・アイランド海軍工廠での修理を経て、1944年2月18日に戦線復帰を果たしました。

その後もバーミングハムは、サイパン侵攻（1944年6月14日から8月4日）、マリアナ沖海戦（6月19日、20日）、テニアン侵攻（7月20日から8月1日）、グアム侵攻（7月21日）、フィリピン攻撃（9月9日から24日）といった主要な作戦に参加しました。さらに、沖縄攻撃（10月10日）、ルソン島北部、台湾攻撃（10月15日、18日から19日）にも参加し、日本軍との激戦を繰り広げました。

レイテ沖海戦での悲劇

レイテ沖海戦中の10月24日、バーミングハムは、日本軍機の攻撃で炎上した空母プリンストンの消火活動中に、プリンストンの爆発に巻き込まれ、上部構造物を大破するという壊滅的な被害を受けました。この爆発により、乗員は233名が死亡、426名が負傷するという、プリンストン自体を上回る甚大な人的被害を被りました。バーミングハムは再びメア・アイランド海軍工廠で修理を行い、1944年11月から1945年1月まで戦列を離れました。

終戦へ

修理後、バーミングハムは硫黄島攻略戦（1945年3月4日から5日）、沖縄侵攻（3月25日から5月5日）に参加しました。しかし、5月4日には再び日本軍の特攻機が命中し損傷、真珠湾に戻り5月28日から8月1日まで修理を行いました。終戦後の1945年8月26日には沖縄で第5艦隊に編入され、11月にはオーストラリアのブリスベーンへ向かいました。

退役とその後

バーミングハムは1946年3月22日にサンフランシスコに入港し、1947年1月2日に退役しました。1959年3月1日に除籍され、カリフォルニア州ロングビーチで解体されました。度重なる損傷を乗り越え、終戦まで戦い抜いたバーミングハムの勇姿は、今もなお語り継がれています。

脚注

外部リンク

history.navy.mil: USS Birmingham - ウェイバックマシン（2006年7月24日アーカイブ分）
navsource.org: USS Birmingham
* hazegray.org: USS Birmingham

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