バーレーン空軍

バーレーン空軍の概要

バーレーン空軍（Royal Bahraini Air Force）は、バーレーン国防軍の航空部門として、国の防空と安全保障を担う重要な組織です。1971年のイギリスからの独立後、国防軍が発足し、1977年に最初の航空団が組織されました。この航空団が発展を遂げ、1987年にバーレーン首長国空軍（BAAF）として正式に誕生しました。2002年の憲法改正に伴い、バーレーンが王国に移行した際、空軍の名称もバーレーン王立空軍（RBAF）に変更されました。

歴史

バーレーン空軍は、1977年に最初の航空団が組織された後、着実にその規模と能力を拡大してきました。1987年にはバーレーン首長国空軍（BAAF）として正式に発足し、その後の2002年にはバーレーン王立空軍（RBAF）へと名称が変更されました。この間、湾岸地域の不安定な情勢に対応するため、積極的に戦力を強化してきました。

運用史

バーレーン空軍は、湾岸戦争やイエメン内戦など、数々の作戦に参加しています。1990年のイラクによるクウェート侵攻時には、脱出したクウェート空軍機を受け入れ、翌年の湾岸戦争ではイラクに対する航空作戦にF-5E/F戦闘機とF-16C/D戦闘機を投入しました。また、2015年にはイエメンのフーシ派反政府勢力に対するサウジアラビア主導の空爆作戦にも参加しています。

これらの作戦を通して、バーレーン空軍は実戦経験を積み、その能力を向上させてきました。特に、F-16戦闘機の運用においては、高い練度を誇っています。

組織

バーレーン空軍は、2つの航空団を基幹として、9つの飛行隊を擁しています。戦闘航空団は、イサ空軍基地を拠点とし、F-16戦闘機やホーク練習機などを運用しています。ヘリコプター航空団は、リファー空軍基地を拠点とし、ベル212、UH-60Mなどのヘリコプターを運用しています。

戦闘航空団（イサ空軍基地）

第1飛行隊：F-16C/D
第2飛行隊：F-16C
第4飛行隊：T67M260
第5飛行隊：ホーク Mk.129
第6飛行隊：F-5E/F

ヘリコプター航空団（リファー空軍基地）

第3飛行隊：ベル 212、AB 212、UH-60M
第8飛行隊：AH-1E/F、TAH-1P
第9飛行隊：AH-1E/F、TAH-1P
第10飛行隊：Bo 105C

装備

バーレーン空軍は、当初ヘリコプターのみを運用していましたが、湾岸地域の情勢悪化に伴い、防空能力の強化が急務となりました。そのため、1980年代にはF-5戦闘機の導入を開始し、その後、F-16戦闘機を主力とする体制へと移行しました。

主な装備

戦闘機: F-16C/D、F-16V（導入予定）、F-5E/F
練習機: ホーク Mk.129、T67M260
ヘリコプター: AH-1E/F、TAH-1P、ベル 212、AB 212、UH-60M、Bo 105C

近年では、F-16V戦闘機の導入や既存のF-16C/Dの近代化改修を進めることで、戦力のさらなる強化を図っています。また、AH-1Z攻撃ヘリコプターの導入も予定されており、ヘリコプター戦力の増強も進められています。

今後の展望

バーレーン空軍は、F-16Vの導入や既存機の近代化改修により、その戦闘能力を飛躍的に向上させることが期待されています。また、AH-1Z攻撃ヘリコプターの導入により、ヘリコプター戦力も大幅に強化される見込みです。これにより、バーレーン空軍は、中東地域における抑止力としての役割をより一層強化していくと考えられます。

バーレーン空軍は、今後も最新鋭の装備を導入し、訓練を重ねることで、国の安全保障に貢献していくでしょう。

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