パキスタン総督

パキスタン総督（Governor-General of Pakistan）は、イギリス領インド帝国が解体され、パキスタンが英連邦内の自治領として独立した1947年8月15日から、1956年3月23日に共和制へ移行するまでの間、パキスタンにおけるイギリス国王の代理として存在した役職です。

総督は、イギリス国王を国家元首とするパキスタンにおいて、国王の権限を代行し、パキスタンの行政、立法、司法の各分野において重要な役割を担いました。パキスタン総督は、イギリス国王の任命により選出され、その任期中、国王に忠誠を誓い、パキスタンのために職務を遂行しました。

総督の主な職務は、パキスタンの立法府である議会を招集・解散すること、議会で可決された法案を承認すること、内閣を任命すること、そして、軍の最高司令官として軍を統括することなどが挙げられます。また、総督は、国際社会においてパキスタンを代表し、諸外国との外交交渉を行う役割も担っていました。

パキスタン総督は、パキスタンが自治領であった期間における国家元首としての役割を果たしましたが、1956年3月23日にパキスタンが共和制へ移行したことで、その役割は終焉を迎えました。共和制への移行に伴い、パキスタンの国家元首は、大統領へと移行しました。

パキスタン総督の歴史は、パキスタンが英連邦の自治領であった時代を象徴するものであり、パキスタンの政治史において重要な位置を占めています。

歴代総督

パキスタンの歴代総督は、以下の通りです。

1. ムハンマド・アリー・ジンナー（1947年8月15日 - 1948年9月11日）
2. クワジャ・ナジムディン（1948年9月14日 - 1951年10月17日）
3. グラム・ムハンマド（1951年10月17日 - 1955年8月7日）
4. イスカンダル・ミルザ（1955年8月7日 - 1956年3月23日）

タイムライン

• - 1947年8月15日：パキスタンがイギリス領インド帝国から独立し、英連邦の自治領として成立。同時に総督職が設置される。
• - 1947年8月15日：ムハンマド・アリー・ジンナーが初代パキスタン総督に就任。
• - 1948年9月11日：ムハンマド・アリー・ジンナーが死去。
• - 1948年9月14日：クワジャ・ナジムディンが第2代パキスタン総督に就任。
• - 1951年10月17日：グラム・ムハンマドが第3代パキスタン総督に就任。
• - 1955年8月7日：イスカンダル・ミルザが第4代パキスタン総督に就任。
• - 1956年3月23日：パキスタンが共和制に移行し、総督職が廃止される。

出典

• - rulers.org - Pakistan

関連項目

• - インドの総督
• - パキスタン (ドミニオン)
• - パキスタンの大統領

もう一度検索