パソコンパラダイス

パソコンパラダイス（Pasocom Paradise）

『パソコンパラダイス』は、日本初のアダルトゲーム専門誌として1991年に創刊されました。発行はメディアックス、後にサンデー社に引き継がれ、様々な時代を経て、アダルトゲームの情報を多角的に提供し続けました。通称「パソパラ」と呼ばれるこの雑誌は、アダルトゲームの発展に大きく寄与したメディアであり、ファンを魅了し続けました。

創刊と特徴

1991年7月に初めて発行された『パソコンパラダイス』は、隔月刊としてスタートしました。創刊当初は、美少女漫画誌『コミック花いちもんめ』の増刊号として発行されており、イラストも当時の人気イラストレーターによって手がけられました。1993年には月刊化され、アダルトゲームに特化した内容が全面的に展開されるようになり、他誌の創刊を促す要因となりました。

誌面では、アダルトゲームの画面の紹介が中心であり、攻略記事は比較的少な目でした。特に、ゲーム画面の一部には独自の修正「お宝マーク」が用いられるなどのユニークなスタイルがありました。しかし、他の18禁マークをほとんどのゲーム雑誌が併用していた中、2002年まではこのマークが存在せず、2007年からは正式に18禁マークが導入されました。

読者参加型コンテンツと連載

雑誌が月刊化された後は、読者参加型のゲーム企画や、アダルトゲームの漫画化や小説化などの連載が行われ、さらには「パソコンパラダイス総集編」として過去の号の特集記事を再録するムックも定期的に発行されました。これにより、バックナンバーや伝説的なゲームを追体験できる機会も多く提供されました。

休刊と復活

しかし、タイトルの改題や価格改定が行われるも、読者からの期待に応えることができず、結果として『パソコンパラダイス』は休刊に追い込まれました。その後、オークスから『パソコンパラダイス復活号』が発売され、さらには2015年までムック本として数度にわたり発行が続けられましたが、定期的な発行は続かず、こちらも途絶えてしまいました。

クリエイターとコンテンツ

また、この雑誌には影響力のあるクリエイターやイラストレーターが参加しており、特に表紙は様々なアーティストによって描かれました。延べ数多くのアーティストが表紙イラストを手掛け、そのグラフィックセンスを活かして読者の目を引く工夫が凝らされていました。作家たちの中には、ジュブナイルポルノ作家として名を馳せることになるたかなみれいのような多才な才能も存在しました。彼は読者参加ゲームやゲームレビューに携わっており、雑誌の特色をさらに広げる要因となりました。

今後の存在意義

『パソコンパラダイス』はその時代におけるアダルトゲームの情報発信源としての役割を果たすと同時に、ゲーム文化の中での一つの現象でもありました。過去に数々のゲーム界隈でのイベントやトレンドを創出した誌面は、今なお多くのファンの記憶に残っています。今後もその影響を受けた作品たちが多様な形で存在し続けることが期待されます。

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