パッシングショット

パッシングショット

パッシングショットは、日本で生産された競走馬で、数々の名レースで輝かしい成績を残しました。特に1990年のマイルチャンピオンシップやCBC賞での勝利は、彼女の競走馬人生におけるハイライトです。また、1990年度にはJRA賞最優秀5歳以上牝馬に選ばれるなど、その実力は広く認められました。

経歴

パッシングショットは1987年11月末、名古屋の中京競馬場でデビューしました。初戦はダートで行われ、2番人気ながら2着に終わりました。続くレースでは芝の新馬戦に挑戦し、見事に1番人気に応えて初勝利を獲得しました。その後は条件戦を中心に出走し、2着が続くものの勝利を手にすることができませんでしたが、1988年11月には大差で2勝目を挙げます。そして、エリザベス女王杯に挑戦しましたが、期待に反して9着に終わりました。次走では1番人気に応え、再び勝利を収めました。

1989年には京都牝馬特別で2着、その後マイラーズカップで再度2着と安定した成績を保ちますが、なかなか勝利に恵まれませんでした。春の安田記念では6着に終わり、シーズンを振り返ると勝ち星を手にすることができない年となりました。しかし、彼女の素質は高く評価され、マイラーズカップでの重馬場克服は、そのポテンシャルを示すものでした。

1990年になると、パッシングショットは再び注目を集めます。掲示板には載るものの勝ちきれない日々が続いていましたが、6月のCBC賞でついに勝利を遂げました。ここで彼女はバンブーメモリーを4分の3馬身差で下し、約1年半ぶりの勝利を重賞で手に入れました。

その後、高松宮杯では10着に敗れましたが、秋初戦のスワンステークスでは2着と好成績をキープします。そして迎えたマイルチャンピオンシップでは、出遅れながらも素晴らしい末脚を見せ、再びバンブーメモリーを差し切って初のGIタイトルを獲得しました。この勝利は、騎手の楠孝志と調教師の橋田にとっても初のGI勝利となりました。その後のスプリンターズステークスでは期待されたものの、出遅れやトラブルが重なり8着に終わります。

パッシングショットは引退後、浦河小林牧場で繁殖牝馬としての生活が始まりますが、運命は残酷でした。初年度の相手として選ばれたニッポーテイオーとの種付け準備中に転倒し、頭蓋骨を骨折して死亡してしまったのです。彼女の遺体は日高郡新ひだか町の桜舞馬公園に埋葬され、今でも多くの人々に惜しまれています。

競走成績

パッシングショットの競走成績は、netkeiba.comやJBISサーチを基にまとめられています。彼女の成績は特筆すべきものであり、それにより日本中央競馬会からも多くの評価を受けました。彼女の半兄には小倉記念、小倉大賞典を勝ったスナークアローがいるなど、血統も豪華です。また、近親には安田記念優勝馬のハードウェイもおり、彼女の血統は競走馬界での名家と言えるでしょう。

このように、パッシングショットの競走馬としての軌跡は、多くの競馬ファンにとって特別な存在であり続けています。

もう一度検索