パトリック・ネス

パトリック・ネスについて

パトリック・ネスは1971年10月17日、アメリカ合衆国バージニア州フェアファックス郡に生まれました。彼は後にイギリスに移り住み、作家としての活動を始めました。南カリフォルニア大学で英文学を学んだ彼の作品は、YA（ヤングアダルト）ジャンルで特に知られています。彼の豊かな想像力と深烈なテーマが織りなす物語は、読者に強い印象を残します。

ネスは、数多くの著名な文学賞を受賞しており、特に以下の賞が有名です。2008年には『心のナイフ』によりガーディアン賞を受賞。その年、同作はジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞も受賞しました。続いて、2009年には『問う者、答える者』でコスタ賞児童文学部門を受賞しました。さらに、カーネギー賞においても2011年に『人という怪物』、2012年には『怪物はささやく』で受賞を果たしています。

主な作品

ヤングアダルト向け

• - Chaos Walking（混沌の叫び）シリーズ

- 『心のナイフ』 (2008)
- 『問う者、答える者』 (2009)
- 『人という怪物』 (2010)

• - 『怪物はささやく』 (2011、シヴォーン・ダウド原案)
• - 『まだなにかある』 (2013)
• - 『CLASS/クラス』 (2016)

一般向け

• - 『The Crash of Hennington』 (2003)
• - 『Topics About Which I Know Nothing』 (2005、短編集)
• - 『The Crane Wife』 (2013)

日本語訳された作品

彼の作品は多くの言語に翻訳されており、日本語訳も充実しています。特に

• - 『怪物はささやく』 (シヴォーン・ダウド原案、池田真紀子訳、あすなろ書房、2011年)
• - 『心のナイフ』 上・下 (金原瑞人、樋渡正人訳、東京創元社、2012年)
• - 『問う者、答える者』 上・下 (同上、2012年)
• - 『人という怪物』 上・下 (同上、2013年)
• - 『まだなにかある』 上・下 (三辺律子訳、辰巳出版、2015年)

映像化作品

2016年には、彼の著作を基にしたファンタジー映画「怪物はささやく」が公開されました。実写とアニメーションを組み合わせた独特の手法で制作された本作は、アメリカ・スペイン合作です。ゴヤ賞では9部門を受賞しており、主演にはルイス・マクドゥーガルやフェリシティ・ジョーンズ、シガニー・ウィーバーが名を連ねています。監督はJ・A・バヨナが務め、ネス自身も脚本と製作総指揮に携わりました。日本での公開は2017年6月9日が予定されています。

パトリック・ネスの作品は、深いテーマ性と感情豊かなキャラクター描写を特徴としており、読者を強く惹きつけます。彼の独特な視点と創造性は、多くの人々に影響を与え、若い世代にとって魅力的な文学的体験を提供しています。今後の彼の作品にも大いに期待が寄せられています。

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